タロットカード「愚者」の意味とリーディング

タロットカード「愚者」の意味とリーディング

タロットカードの大アルカナ「愚者」は、可能性、スタートを表すカードです。大アルカナ(0番から始まる全22枚)の最初のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。

愚者(The Fool)カードの意味

タロットカードの大アルカナ「愚者」は可能性、スタートなどを意味します。また、状況が急転直下で変化するといった暗示となります。

このカードに描かれた若者は、陽の当たる旅路をバラ(若さと愛)を手に踏み出していますが、恍惚とした表情で上ばかり向いて、その足元が崖であることに気づいていません。

足元の犬は西洋絵画において「忠節」を表し、ギリシャ神話などでは「一足先を知るさきがけ」として表現されます。

愚者は0番、または無番号

「愚者」は、タロットカードの定番として世界中で利用されているウェイト版(ライダー版ともいう)で大アルカナの0番目のカードです。より古く歴史の長いマルセイユ版では無番号とされていました。

0番というと、「最初が1番でしょ?その前ってこと?」と感じられることでしょう。1番の前に置く場合と、最後のカードの後に置く場合があります。

愚者は「ジョーカー」?

愚者をトランプの「ジョーカー」と同じ扱いをする研究者もあり、ジョーカーがカードゲームなどで「ババ抜きのババ」または「最強の切り札」として扱われることを考えると、その独自の位置づけがわかります。

「愚者」は、目的をもって歩き続ける「旅人」であると解釈する場合と、目的もなくさまよう「放浪者」であると解釈する場合があります。

タロットカード「愚者」のキーワード

タロットカードの大アルカナ「愚者」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。

正位置

  • やる気に満ちている
  • 新たな始まりへの情熱
  • 冒険やチャレンジ
  • 向こう見ずのやる気だけ

逆位置

  • やたらと動くが計画性がない
  • 責任感がない
  • 考えすぎるあまり動き出せない
  • 周囲の忠告を聞かない

愚者の逆位置(逆カード)について

逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。

幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。

逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。


愚者が出たときの相手の気持ち

タロットカードで「愚者」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

あなたとの関係に一歩踏み出す気持ちを表しています。付き合いたいという意欲に満ちています。この先はどうなるかはわからないけど、まず付き合ってみよう、と。

あなたが相手を好きかどうか、相手はまだわかっていません。それでもあなたに向かって飛び込んでいくような若々しい好意を表しています。

ただし、どういう風に付き合っていこうかというプラン計画などは特になく、ただあなたへの好意に踏み出そうとする様子が強く現れています。

逆位置

このままでどうにかやりきろう、と投げやりな気持ちのようです。この先、あなたとのお付き合いを思い描いて計画することができないのかもしれません。

あなたへの好意はあるけれど、うじうじと考えてしまって行動できないという様子を表しています。

「どうせ付き合えない、長続きしない、自分のことなんか好きではないだろう」という気持ちがあるようです。

片思いを占って愚者が出たとき

タロットカードで片思いを占って「愚者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

相手を好きでいることによって日常が楽しい、そんな様子を表しています。いわゆる「良い片思い」です。相手はあなたに好意的で、希望の光もさしています。新しい始まりに向かってまず相手に近づく行動を起こしてみましょう。

考えるよりも行動することによって、この片思いは成就する可能性が高いことを表しています。失敗を恐れずに相手に気持ちを伝えてみることがオススメです。

失敗しても成功してもワクワクするような楽しい気持ちを持たせてくれる片思いです。あなたもきれいになったり、成長できるでしょう。恐れずに相手に向かっていくこと。

逆位置

自分の心の中に秘めているだけの恋。相手にどう思われているのかを気にしすぎてしまって行動に移せません…。悲観的になってしまって、思い切った行動ができない様子がでています。

まずは最初の第一歩は相手と交流してみるという行動を起こしてみましょう。意外と最初の一歩を踏み出せばとんとん拍子に関係は進んでいくかもしれません。

恐れを手放し、相手に気持ちを伝える行動をしてみましょう。行動することによって全ては始まっていきます。その結果が良くなくても、何もしないで終わるよりも後悔はしないでしょう。

浮気を占って愚者が出たとき

タロットカードで浮気を占って「愚者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

相手は「ちょっと美味しい思いが出来るかも」という軽い気持ちで浮気に踏み出しそうです。浮気相手とのこの先も、あなたとの将来のことも、ほとんど考えていない様子です。

浮気相手に本気にならないうちに、あなたとのこれからの関係など考えさせることが重要です。

または、始まったばかりの浮気で、どろどろと深いところまでは進展していない可能性が高いようです。

逆位置

浮気したいけど、できない。浮気の妄想はするが、いざ行動には起こせないという状態です。

あなたとのマンネリになった関係から、新しい刺激を求めて浮気をしたいという気持ちがあるようです。

何か2人で新しい趣味などを見つけてスタートする時期です。自然と浮気防止に繋がります。何か新しい刺激や楽しいイベントを作ることが良いという暗示です。


不倫を占って愚者が出たとき

タロットカードで不倫を占って「愚者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

不倫相手に本気になってしまいそう…。本命を捨てて不倫相手と駆け落ちしてしまいそうな気配がでています。愚者のカードは警告を表します。流れに任せて気分だけで進んでしまっては、行き着く先は崖の下かもしれません。

もし浮気をしているのが自分なら、何もかも放り出し、不倫相手とどこかに逃避してしまいたい、と考えていますね?現実をよく見て行動することが大事です。未来において何がいちばん大切なのか、きちんと考えなければなりません。

あなたではなく相手が不倫しているのなら、「女性2人と自分、3人の人生の幸せを考えて」と伝えることです。

逆位置

現実逃避から不倫をしてしまっています。自分が社会的責任を背負わなくていい不倫は、一時的に居心地が良いかもしれませんが、未来にはなかなか繋がりません…。

不倫からぬけ出したいと思うなら新たな一歩を踏み出すことが大事です。現実的な行動を起こさなければ、このままダラダラと現実逃避の不倫が続き、その代償は未来に大きな現実の痛みをともなうかもしれません。

復縁占いで愚者が出たとき

タロットカードで復縁占いをして「愚者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

軽い気持ちで過去の反省を顧みずに復縁する気配が出ています。気分の盛り上がり、その場のノリだけで復縁する…なので、この先をお互いに考えていません。

復縁したら楽しいかも、という軽い気持ちだけで復縁しがちです。過去の反省点をよく見直して、未来に向けてよく話し合うことが大事です。そうしないと復縁しても、同じあやまちが繰り返され、長続きしません。

とくに不倫などの訳アリの関係の場合、同じループを繰り返す可能性大です。

逆位置

過去の失敗を考えてしまって復縁に踏み出せません。

お互いが付き合っていくことに明るい未来を想像できますか?「また付き合っても同じ結果でしょ」という考えが頭を離れず、それが復縁の足かせになっています。

相手の良いところであったり、新たな関係性がパッと胸に浮かぶようなら、復縁の価値はあるかもしれません。


仕事を占って愚者が出たとき

仕事についてタロットカードで占って「愚者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

上手くいきそうな仕事ほど、周りのアドバイスを聞いて注意深く進めましょう。状況があっという間に崖の下、とならないように。

もしあなたが起業や新事業を起こそうとしているなら、このカードはまさにその姿を表しています。悪い意味ではありません。あらゆるアドバイスに耳を傾け、賢く進めという意味です。

逆位置

ミスが起こりやすい時期です。見直しに見直しを重ねてください。その仕事をやるうえで、気が進まない場合は、何かがあるのかも。考えながらゆっくりやる、というのも大切です。

人間関係を占って愚者が出たとき

人間関係についてタロットカードで占って「愚者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

新しい知人や友人を作るチャンスがありそう。自分も一歩、踏み出すことが大事です。あまりガードが堅いと人を受け入れるのは難しいかも。少し楽天的になることも大切なのかもしれません。

逆位置

あなたの行動を危なっかしいなぁと思って見守っている人がいます。耳を澄ませて、心を開いて、イタいアドバイスを聞き入れて。人前に出るのが気が進まないときは、無理をせずに。発言はよく考えながら。


この記事の執筆者

Pearl編集部☆TAROT班

Pearl編集部☆TAROT班

タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。

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