確定拠出年金「iDeCo」がひどい⁉おすすめしない3つのデメリット

確定拠出年金「iDeCo」がひどい⁉おすすめしない3つのデメリット

確定拠出年金はひどい制度だ、という声がSNSなどで爆発しているのを見かけます。本当なのでしょうか?老後の年金不足を補う、資産形成に役立つ、とされる確定拠出年金ですが、知識がないまま始めて後悔している人も少なくありません。この記事では確定拠出年金をおすすめしない3つのデメリット、始める前に学ぶべきお金の知識を解説します。



確定拠出年金がひどい?

日本人はお金の話をしない国民といわれます。はしたない、儲けるのはみっともない、という美意識が強く、人前でお金の話や、ましてや投資の話はほとんどしません。

日本の義務教育でも、体系だった金融教育はされてきませんでした。

ところが国は「老後は自己資金として2000万円必要」「貯蓄から投資へ」といった発信を始め、「企業型確定拠出年金」と「個人型確定拠出年金(iDeCo)」を推進しています。

お金を語りたがらない国民性と金融教育の不足があるのに、政府の自己責任を強調する姿勢には違和感を感じる人もいるようです。「政府は現役世代の老後を看る責任放棄した」と、受け取られかねません。

確定拠出年金への不満爆発

確定拠出年金についてtwitterの書き込みを見ると、政府の対応や制度そのものへの不満が爆発しているのがわかります。また、手数料の高さや運用実績の悪さといった、使い勝手の悪さについても不満があげられています。まとめると以下のようなポイントが指摘されています。

SNSでの不満コメント

  • 企業型確定拠出年金はラインアップに魅力がない
  • 金融機関への毎月の手数料が高すぎる
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)の運用成績がひどい
  • 日経平均の年間下落率よりも運用成績が悪い
  • 確定拠出年金でお金がひたすら目減りしている
  • 天下りを養う制度では?

怒りの声が噴出していますね…!次の項目では、確定拠出年金の主なデメリットを3つ解説しています。失敗しないためにしっかり確認しましょう。



確定拠出年金のデメリット3つ

ここでは、始めてから後悔しないために、知っておくべき確定拠出年金のデメリットを3つ解説します。最低限でもこの知識がないまま始めてしまうのは危険です。

①お金を60歳まで引き出せない

確定拠出年金は、原則一度運用を始めると60歳になるまでお金を引き出せません。これは、確定拠出年金が老後の年金不足を補う目的で導入された制度のためです。

しかし、病気やケガなど突然まとまったお金が必要になることがあるかもしれません。そんなときに「自分のお金なのに引き出せない」というのは納得できない人も多いでしょう。

ある程度の貯蓄(100万円程度)がない人は無理に始めないほうがよく、まずは当面の貯蓄をすることをおすすめします。

②途中でやめられない

確定拠出年金は、原則途中で解約することができません。

厳密にいえば中途脱退して「脱退一時金」をもらうことが可能ですが、脱退要件が非常に厳しく、やめたいからという理由ではやめられません。

そのため始める前によく検討する必要があります。

③運用次第で元本割れリスク

確定拠出年金では株式などの投資商品を扱うため、運用次第ではプラスだけでなくマイナスになることも十分ありえます。

運用商品は金融機関が提供しているラインナップの中から自分で決めなければいけません。とくにiDeCoは、自分で投資商品や配分を決めなくてはいけないため、投資未経験者や初心者の人は、どれを選べばいいのか迷ってしまうでしょう。

ある程度の投資の知識がないと、商品選びに失敗しマイナス運用となってしまうリスクもあります。

どうしても元本割れしたくない人は、元本確保型の商品もあります。しかし低金利のため大きなプラス収益にはなりません。インフレが起こると実質価値が目減りする可能性もあります。



確定拠出年金は投資

確定拠出年金は投資です。「年金」という言葉が入っているためまぎらわしいのですが、一定の年齢に達すると国からもらえる年金とは根本的に違います。

簡単にリスクなく資産が増えると思っている人も多くいますが、自分で決断して行動しなければいけないことが多く、投資未経験者や初心者ではつまずくポイントがいくつもあります。

  • 証券会社選び
  • 投資信託などの商品選び
  • 投資割合の設定 など

確定拠出年金を始める前に、まずお金や投資に関する基本的な知識を学ぶことをおすすめします。なぜならお金の知識を学び実践すれば、確定拠出年金のデメリットをメリットに変えることができるからです。

まず学ぶべきはお金の知識

お金や投資の基礎知識を学ぶことにより、確定拠出年金だけでなく他の資産運用をするときの成功率も格段に上がります。基本的な内容は下のようなものがあります。

  • お金にも働いてもらうという考え方
  • 稼いだお金の一部を貯蓄や投資にまわす
  • 効率的・効果的に資産を増やす方法
  • 投資の種類とそれぞれの特徴
  • 安定して資産を増やすための基礎知識
  • 知識のない投資はギャンブルと同じ

ひどいのは確定拠出年金ではなく、金融教育の不足

お金の知識を学べば、確定拠出年金は決してひどい制度ではありません。デメリットもありますがそれ以上のメリットもあります。責めるべきなのは投資の基礎的な知識もない人に「貯金より投資」と荒野に放り出してしまった現状でしょう。

お金の知識は一度きちんと学べば一生役立ちます。確定拠出年金だけでなく、節約や貯金から株式投資や不動産投資などさまざまな資産運用で活用することができます。



この記事の執筆者

林 晶

林 晶

人材紹介会社でキャリアコンサルタントとして数百名の仕事の悩みを聞いた経験を持つ。子育てを経てキャリアライターに。得意なライティング分野は、ベンチャー業界、不動産投資、外資系の働き方、子育てとキャリアなど。趣味は自転車で神楽坂と谷根千をブラつくこと。

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