三味線は猫の皮で出来てるって本当?値段はいくら?

三味線は猫の皮で出来てるって本当?値段はいくら?

和の習い事に興味のある人は増えています。とくに和楽器の三味線は人気の習い事。でも、「三味線は猫の皮で出来ている」っていう噂が…?これって本当なのでしょうか?三味線の素材、扱い方の注意、三味線本体の値段などを調べました。三味線を学ぶメリットもご紹介します。

「三味線に猫」は本当?

三味線に猫皮が利用されていた、という話は、残念ながら本当です。

かつては多くの楽器に動物の骨や皮革が利用されてきました。バイオリンの弓毛は馬のしっぽの毛を使いますし、和太鼓なども牛皮や水牛皮を利用します。

このため、三味線だけが動物素材を利用しているわけではなく、音楽の歴史には動物の素材が大きく貢献してきたということです。

現在、猫皮はほとんど使われない

現在、猫皮が利用されている三味線というのは、プロが使う一握りの超高級品だけです。

猫皮はいまや入手困難で、多くの練習用三味線には、輸入された犬皮が使われています。でも猫皮を敬遠したい人にとっては、犬皮もやっぱり嫌ですよね。そんな人のためには、合成皮革や樹脂を利用した三味線もあります。

天然皮革と合成皮革では音が違う、という意見はありますが、楽しく音楽を学ぶということが大切ですので、合成皮革や樹脂を否定しない先生につけば大丈夫です。

三味線を趣味にするメリット4つ

三味線を習い始めるか迷っているあなたに、「趣味は三味線」のメリットをお知らせします。

①三味線は現代の暮らしにあった楽器

三味線はもともと、江戸の庶民が演奏していた楽器。気軽に演奏でき、場所を取らずに置けて、音も比較的小さい特徴があります。このため、マンションなどでの集合生活にも適しています。

三味線には、指弾きという指先でつま弾く奏法と、バチを利用した奏法があります。音量は指弾きのほうが小さいため、運指練習を指弾きで行えば、音はかなり小さめです。真夜中でなければ、じゅうぶん部屋で練習できるでしょう。

②発表会で着物が着られる

着物好きにとってみれば、着物を着る機会が増えることも魅力のひとつではないでしょうか。

三味線に限らず、和のお稽古事は年に二回は着物で集まることが多いようです。

  • 夏…浴衣浚い(ゆかたざらい)
  • 冬…忘年会、新年会

夏の浴衣浚いはカジュアルに浴衣で集まり、冬の忘年会や新年会は改まった素敵なあわせの着物で、センスや美を競うようです(こういった催しは先生ごとに行われますので、入門前に確認が必要です)。

③「和の知識」が増える

日本の生活の中に息づく、ちょっとした習慣は、きちんとした考え方に拠っていることがほとんどです。「この季節にはこの唄」とか、「先生にご挨拶するタイミングや身のこなし」など、日常に息づく和の知識や、美しい所作を身に付けることもできるでしょう。

④弦楽器経験者にもおすすめ

3本弦の三味線は、6本弦を持つギターや、4本弦のバイオリンの扱いに慣れた人にとってみれば、それほど難しくありません。

弦楽器経験者なら、自分でチューニングなども出来ますので、調子っぱずれの三味線を演奏することはありません。


三味線の注意点:メンテナンスが必要

三味線は気楽に始められる、扱いやすい楽器と感じられそうですが、注意点もあります。三味線はメンテナンスが必要な、繊細な楽器です。利用後に必ず袋やケースに納めるなどのひと手間が必要となります。

胴に張った皮革が裂ける

動物皮革を利用した三味線は、湿度の変化に弱く、梅雨時期に演奏してそのまま放置しますと、乾燥時には皮が破けます。パリッと裂けるという感じです。胴からペロリと剥がれてしまうことも…。こうなると、プロに「張り替え」を依頼しないと使えません。

糸がかなりの頻度で切れる

合成皮革や樹脂の三味線でも、「糸」と呼ばれる弦は絹糸が利用されていることも多いようです。絹糸の弦は、乾燥や摩耗に弱く、一番細い糸はたびたび、プツりと切れます。合成樹脂の弦もありますが、糸は絹糸を利用する先生も多いのが現状です。このため使用後は糸を緩めないといけません。

三味線の収納方法

三味線の収納方法を覚えると、三味線のトラブルが減ります。使用後には棹に張った糸を緩めるほか、胴の部分を厚手の和紙(もみ和紙といいます)の袋でつつみ、その上にビニール袋をかけ、ケースに納めます。
ケースはソフトケース、ハードケースどちらでもよいのですが、ソフトケースは折りたためるという長所が、ハードケースは万が一倒れてもダメージが少ないという長所があります。

三味線の価格は?

ここからは三味線の価格を見ていきましょう。初心者向けの楽器は手ごろな値段のものが多く、続けられるかわからない間はこれでじゅうぶんかもしれません。

三味線も値上がりしており、この記事を最初に作成した頃(2020年11月)には2万円前後の初心者セットがあったのですが、現在は3万円を切るぐらいがネットの最安値のようです。

1~2年ほど続けていい三味線が欲しくなったら、10万円前後のきちんとした練習用三味線に切り替えることが多いようです。花林(かりん)の棹(さお・弦の張られた首の部分)は、初心者でも弾きやすいといわれています。

津軽三味線は少しお高め

津軽三味線は初心者用でも少し価格が高めです。これは少しサイズが大きめなためです。詳しく説明します。


三味線は大きく3種類

三味線には大きく3つの種類があります。それぞれが利用される音楽のジャンルも異なりますので、ここでまとめてご紹介しておきます。

細棹、中棹

小唄、長唄などで使われる三味線。歌舞伎や、芸者さんのお座敷などで利用されるタイプ

津軽三味線

青森の津軽三味線で利用される三味線。ダイナミックな津軽三味線の奏法のために、合成皮革や樹脂を多用し、おおぶりなのも特徴

三線(さんしん)

沖縄民謡などで利用される三味線。胴に張るのは蛇皮で、演奏時のリズムや音階も異なります。

演奏の動画を見ると、全然、違う音楽、違う三味線であることがお分かりいただけるかと思います。

お教室や先生を決めてから購入を!

ここまで見てきたように、猫の皮はもうほとんど三味線に利用されていません。猫のことが気になって三味線に近寄れなかった方は、安心して三味線を始められそうですね。

三味線を買うときに、一番大切なアドバイス、それは「お教室や先生を決めてから購入をする」ことです。初心者が先生のアドバイスをもらわずにネット購入したら、「長唄に興味があるのに、津軽三味線買ってしまった」とか、「三味線の音が悪くて買い替えた」など、失敗は多いようです。

三味線を習う場合、自分にあったお教室と先生選びが大切です。次の記事では、三味線のお教室選びやお月謝制度についてご説明します。


この記事の執筆者

Pearl編集部

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