タロットカード「隠者」の意味とリーディング
タロットカードの大アルカナ「隠者」は、内省や洞察を表すカードです。大アルカナ(0番から始まる全22枚)の9番目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
隠者(The Hermit)カードの意味
タロットカードの大アルカナ「隠者」は内省、洞察などを意味します。また、長い時間をかけての探索や見守る姿勢も表します。
「隠者」は大アルカナカードの9番目のカードです。世界中でタロットカードの定番とされているウェイト版(ライダー版ともいう)でも、より古く歴史の長いマルセイユ版でも9番目のカードです。
このカードに描かれた男性は、ほとんど背景がない中に左を向いてひとりで佇み、星のランプであたりを照らしています。
精神世界に独りたたずむ姿
タロットカードで左向きの人物像は精神世界への傾倒を表すといわれ、この隠者が心の内側を見つめていることを示します。
足元に切り立った山の尾根が見え、周囲には誰もいないことから、仙人のように下界を見下ろし、見守っているとも考えられます。
タロットカード「隠者」のキーワード
タロットカードの大アルカナ「隠者」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 自身の内側と向き合う
- 相手の内面を見よ
- 物事の本質をみる
- 慎重に行動すべき時
- 時間がかかる、長い付き合い
逆位置
- 自身の殻に閉じこもってしまう
- 社会生活から遠ざかる
- 細かすぎて神経質な性質
- 相手になじめない
- 周りと上手く交流できない
隠者の逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
隠者が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「隠者」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
あなたに好意があるけれど、慎重になっているので自分から行動できない様子です。
あなたとコミュニケーションを取りたいけれど、考えすぎるし、慎重すぎるのです。自分からこれといったアクションを起こしてくることはないでしょう…。
隠者のカードは「時間がかかる」ことを意味します。待ってあげることで相手も気持ちを固めて、アタックしてくるかもしれません。
逆位置
相手は心の中であなたのことばかり考えていますが、その気持ちを悟られないよう、あなたをシャットダウンしているのかもしれません。
相手は自分でも、あなたと上手に話したり、付き合ったりできないのを、もどかしく思っています。そして自身の殻に閉じこもってしまった様子です。
もしあなたが好意を示しても、相手は慎重なので、すぐに好意を態度に表してくれません。時間をとって気持ちを確認したいのです。それに付き合いきれない場合は、あきらめましょう。
片思いを占って隠者が出たとき
タロットカードで片思いを占って「隠者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手もあなたのことを思っている、相思相愛の可能性ありです。しかし相手は極端に慎重になってしまっているので、しばらくは交際などに関係が進展することはないでしょう。
あなたの気持ちを伝えても相手はあなたに踏み込んでいく勇気が出ません。交際に発展したり、関係が深まるにはもう少し時間が必要です。
あなたと今後どう向き合っていったらいいのか、慎重にじっくり考えている様子ですから、焦らず相手が慎重になる理由や状況を理解してあげると良いでしょう。
逆位置
相手は交際すること自体に臆病になってしまっている様子。
過去の恋愛でのトラウマからか、「しばらく恋愛はいいや」と、恋愛する気力が起きない様子です
あなたのことが気になっても、突っぱねるような素振りを見せてしまい、関係性はなかなか進展しないでしょう。あなただけでなく、恋愛を拒んでいる状態です。
相手が恋愛について前向きになるまで、そばで見守りましょう。
浮気を占って隠者が出たとき
タロットカードで浮気を占って「隠者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
あなたと心底向き合えておらず、相手の心の中は浮気したい気持ちでいっぱいです。その相手のことをあなたといても考えてしまう、常に考えてしまっている様子がでています。
浮気であればまだマシかもしれません、あなたとの関係に見切りをつけて本気の交際をする可能性もなくありません。
この自身の気持ちをどうしようか慎重に考えている様子がでています。しかし、今は相手を問い詰めず静かに見守ることしかできません。
逆位置
浮気という行為自体がめんどくさいと思っている可能性が高いので、浮気の心配はしなくて大丈夫のようです。浮気を隠して行動することや、もしあなたにバレたときのことを考えてしまって、浮気には踏み出せていません。
それよりも今は「たまには一人でいたい気持ち」が強まっているので、「めんどくさいな」と思われてしまうような言動は控えた方がよいようです。
不倫を占って隠者が出たとき
タロットカードで不倫を占って「隠者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
これから先のあなたとの不倫関係をどう進めて行こうか慎重に考えています。
誰にも知られないようにこの秘密の関係性を守りきりたいと思っている様子です。この関係はいまのところ、静かに影に隠れて交際する以外にありません。
大胆な行動に出ると本命や周囲にバレてしまう危険性がありますので注意して慎重に行動すべき時期です。
逆位置
しばらくは距離を置きたい、ほっておいてほしい、そう思っている様子がでています。相手が素っ気なく感じるのはあなたが嫌いになったからではなく、不倫疲れしているのです。
本命にバレないように、周囲にバレないように、と隠れて慎重に交際しなくてはならない関係に疲れているのかも?
本命も不倫関係も両方の関係を解消して一人静かに過ごしたい、そう考えている様子がでています。リフレッシュすれば戻ってきそうです。しばらくはそっとしておくことがオススメです。
復縁占いで隠者が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「隠者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手もあなたと復縁したい気持ちはあるようです。しかし、相手の中で自問自答が終わるまで、もう少し待ちましょう。
復縁した後、また別れたりするのではないか、とても慎重になっている様子です。
あなたとの相性や人柄についてもじっくり考え、復縁してもいいのだろうか、しない方がよいのだろうかと自身で自問自答しているのかも…。
今は結論を急がず、過去の失敗を見つめ、復縁したらどうするべきか考えてください。
逆位置
相手は今、しばらくは恋愛はもういいやという気持ちが強いようです。
誰か好きな人がいるというより、誰かと真面目に付き合うことが面倒だ、時間を一人で過ごしたいという気持ちがあるようです。正面切って復縁したいと伝えると、相手に拒まれる可能性もあります。
今は復縁については叶いにくいので、しばらく距離を置きそっとしておきましょう。時間が解決します。
仕事を占って隠者が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「隠者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
今まで長く続けているプロジェクトであれば、そろそろ結果が出始めるころです。プロジェクトが始まったばかりであれば、まだまだ時間がかかる様子です。ただし、歩みを止めることなく地道に続けているあなたには必ず成果が出ます。
逆位置
長引いて、こじれて、なかなか先の見通しが立ちづらい時期です。自分で抱え込まず、アドバイスをもらったり、目上の味方を探したりするのも解決策です。
人間関係を占って隠者が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「隠者」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
ガヤガヤした人間関係に疲れているなら、自分に正直になってください。少しひとりでいることで状況が好転します。周囲に困っている人がいるようなら、助けることで将来に良い影響が。
逆位置
孤立しているように感じるなら、ちょっと気を付けて周りとコミュニケーションを。ちょっとしたことを重ねるのがコツです。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。