タロットカード「教皇」の意味とリーディング
タロットカードの大アルカナ「教皇」は、社会的ルールや先人の手助けを表すカードです。大アルカナ(0番から始まる全22枚)の5番目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
教皇(The Hierophant)カードの意味
タロットカードの大アルカナ「教皇」は社会的秩序、法律や大義名分、先達の手助けを意味します。
「教皇」は大アルカナカードの5番目のカードです。世界中でタロットカードの定番とされているウェイト版(ライダー版ともいう)でも、より古く歴史の長いマルセイユ版でも5番目のカードです。
「2+3=5」
教皇のカードは5番目なのに、「2」と「3」の数字が多用されたデザインになっています。数秘術では「2+3=5」となるためです。
- 2…2つの鍵、双子の聖職者、2本の柱
- 3…3層の教皇冠、3層の十字架、衣についた3つの十字架模様
ペテロの鍵と双子の聖職者
教皇の足元に置かれた2つの交差する鍵は「ペテロの鍵」といわれます。キリストが使徒ペテロに「きみに天国への鍵を預ける」と渡した鍵とされます。
「ペテロの鍵」はバチカン市国の国旗にも1802年からずっと利用されています。
双子は、ギリシャ神話などで特別な力を持つ存在とされ、西洋絵画にもよく描かれるモチーフです。教皇の足元にいる双子の聖職者は、精神世界と現実世界を象徴するとされます。教皇の聖俗にわたる権力を示します。
タロットカード「教皇」のキーワード
タロットカードの大アルカナ「教皇」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 指導者、頼り甲斐のある人物
- 先人、その道のプロ
- 社会的ルールを守ること
- 第三者の助けが必要
- 後ろ指をさされない正当な関係
逆位置
- 社会的ルールを重視するあまり動けない
- 周囲の意見を聞き入れない頑固な気持ち
- 堅苦しいモラルやルールに縛られたくない
- 自由奔放に振る舞いたい
教皇の逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
教皇が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「教皇」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
あなたにとって信頼できる相手のようです。あなたのほうも、頼れる相手だと思っているのでは?
相手はあなたのことを、深く知りたい、手助けしてあげたい、力になってあげたい、という気持ちのようです。
理想的な関係になれる相手かもしれませんが、ルールや社会的体裁にこだわる傾向があります。
逆位置
頑固な考え方をする人物なので、あなたのこともこういう人間だと決めつけて見ている可能性があります。本来のあなたの良さが伝わっていないかもしれません。
相手の中であなたは「好きになってはいけない人(友達の元交際相手とか、会社の上司や同僚とか)」ではありませんか?相手は自分が属する社会のルールを破りたくないタイプのようです。
彼の煮え切らない態度の根っこは、あなた個人というより、相手の属する社会で体裁を崩すのがイヤ、というのがあるようです。社会的立場を失ってまで恋愛をしたくないのです。
片思いを占って教皇が出たとき
タロットカードで片思いを占って「教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
パートナーを目指す前にまずは、仲間のひとりとして仲良くなることがおすすめです。相手に何かを教えてもらううちに、交流が深まり、関係性が進展するでしょう。
これはどうした方が良いと思う?と、助言をもらったりするうちに相手の心の中に入り込んでいきましょう。
誰かに仲を取り持ってもらう方法でも上手くいきそうです。
逆位置
自分が社会からどう見られるかを気にしがちな相手のようです。自分の交際相手はこうでなければ、という思い込みも強そうです。
相手がいくらあなたに好意があっても、友人の好きな人だったり、教師と生徒などの禁じられた関係だと、進展しないでしょう。
彼にとって「付き合って誇らしい相手」であると見てもらえるポジションに身を置くことも大事です。生徒と先生なら、卒業するまで我慢するなど。
まずは恋愛関係よりも、あなたの社会的立場や、お互いの信頼関係をつくることが望ましいです。
浮気を占って教皇が出たとき
タロットカードで浮気を占って「教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
交際するときは結婚も視野に入れたがるタイプです。あなたとは真剣に交際しているので、浮気をしようという気持ちはなさそうです。
ただし、職場の後輩や、年下の相手から頼られやすく、相談に乗っているうちに魔がさして浮気してしまう可能性はあります。「相談に乗ってあげてるんだ」と相手が言い出した時は要注意です。相談に深入りしないように釘を刺すことが大事です。
また友人などが紹介した女性と浮気をする危険性が多少あります。そのパターンには注意が必要です。
体面をとても気にしますので、周囲を巻き込んで浮気できない環境を作ることが大切です。
逆位置
あなたとの関係に縛られている気がして、少し羽目を外そうとするかもしれません。
あなたが「浮気してはダメ」と言うほど、ルールを破っていることに快感を覚えて浮気をしてしまいます。逆効果ですので気をつけたほうが良いかもしれません。
こうしなければダメ、と縛るより、相手が大切にしている社会的体裁をうまく利用すれば浮気防止になります。
不倫を占って教皇が出たとき
タロットカードで不倫を占って「教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
社会生活のルールを重視するタイプなので、不倫関係にそもそも足を踏み入れにくいのですが、万が一、不倫しても周囲の目が気になり不倫を楽しめません。
不倫関係をしても、社会的にいけないことをしているという罪悪感が大きくなりすぎてしまいます。不倫相手が好きでも関係を終わらせることばかり、常に考えている状態です。または、どちらか1人に絞ることを真剣に考えています。
いずれにしても不倫関係が終わりを迎えるのは近いかもしれません。
逆位置
社会的ルールを破り不倫していることにスリルと快感を感じています。この相手との関係を続けたい場合は、不倫のスリルを感じさせることが効果的かもしれません…。
しかし、約束を守らなかったり、話を聞いてくれなかったり…きちんと向き合ってくれない人なので、あまり良い関係性を築けません。
不倫相手はあなたのことを本気では考えていない様子を表しています。
復縁占いで教皇が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
友人や先輩など、周囲の人の協力で復縁出来る可能性が高いです。みんなで一緒に行動したり、趣味をしたり、一緒のことをする時間を作ることです。
復縁したことのある友人などに、復縁のアドバイスを貰うのも良いアイディアです。
誰かに手助けしてもらうことが復縁への近道です。
逆位置
復縁というオプションが相手にないかもしれません。いちど別れたら復縁はしないもの、もう会わないもの、という頑固な考え方があるのかも…。
あなたの復縁したいという気持ちにも聞き耳を持ちません。交際という形で縛られたくない、交際自体がめんどくさい、自由を楽しみたい。誰とも深い関係を持ちたくない。
そんな状況ですので、今は復縁は難しいです。
復縁したくて、周囲に協力を求めると「余計にめんどくさい」と思われてしまう可能性があります。気をつけてください。
仕事を占って教皇が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
ケアレスミスで信頼が失墜しそうな気配。手続き関係をしっかりとする、連絡後がちゃんと相手に伝わったかフォローする。メールはきちんとCCを入れる、大事なデータはバックアップする…こういった細かなことが大切な時期です。
逆位置
先輩や上司の意見を尊重してください。スタンドプレーがあまり歓迎されないという気配です。あくまでもチームプレーを心掛けてください。
人間関係を占って教皇が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
教皇のカードは信頼できるボスを意味します。なにかと頼れる人を見つけましょう。しばらくはその人の横にひっついていれば安心です。
逆位置
人間関係の地雷を踏まないのが大切な時期です。サークルやグループには、目に見えない掟や、隠れボスがいるものです。うっかりそういうボスのご機嫌を損ねると、しばらく面倒になります。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。