タロットカード「女教皇」の意味とリーディング
タロットカードの大アルカナ「女教皇」は、知恵と神秘性を表すカードです。大アルカナ(0番から始まる全22枚)の2番目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
女教皇(High Priestess)カードの意味
タロットカードの大アルカナ「女教皇」は知恵、神秘性、内省などを意味します。
「女教皇」は大アルカナカードの2番目のカードです。世界中でタロットカードの定番とされているウェイト版(ライダー版ともいう)でも、より古く歴史の長いマルセイユ版でも2番目のカードです。
女教皇は誰がモデル?
このカードに描かれた女性は、「TORA(トーラー)」と呼ばれる知恵の書物を持ち、冠に三日月がついています。彼女の足元にも三日月があります。三日月は古代ギリシャで処女のシンボルとされました。
女教皇のモデルは伝説の女ローマ教皇ヨハンナであるといわれます。855年から3年だけ在位したとされますが、別の説もあります。
2本の柱は神殿の入り口
彼女の後ろにある黒の柱には「Boaz(ボアズ)」、白の柱には「Jachin(ヤキン)」と書かれています。古代ユダヤ教の神殿に置かれた柱といわれます。柱の間に広がっているのは子孫繁栄を意味するざくろの庭です。
TORA、Boaz、Jachinなどは古代のユダヤ教と関係が深いため、女教皇が果たして何者なのか、今でもミステリーとなっています。
タロットカード「女教皇」のキーワード
タロットカードの大アルカナ「女教皇」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 知的で冷静
- 行動よりも内なる思考
- 内面の感情を重視せよ
- プラトニックな恋愛
逆位置
- 感情的でヒステリック
- プライドが高い
- 神経質になりすぎる
- 不感症
女教皇の逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
女教皇が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「女教皇」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
冷静で知的な人物として相手の目に写っています。恋愛対象というよりは、ちょっと物知りで冷静な学校の先生のようなイメージを持たれているようです。
一目置かれている様子が読み取れますが、恋愛対象とは思われていないかも…。気持ちが淡泊で堅いイメージを与えてしまっています。
相手と仲良くなりたい場合は、まずは近寄りやすいフランクな雰囲気で相手とコミュニケーションすることを心がける事が大事です。
逆位置
プライドが高くて少し近寄りにくい人物と思われているようです。恋愛対象というよりは、ちょっと距離を置いてつきあう対象のようです。
まずはすれ違うときに会釈するなど、柔和な雰囲気を取り入れてみることから始めましょう。
照れ隠しのつもりでつんつんすると、相手には怖い人と思われてしまうようです。つっけんどな態度は控えましょう。
片思いを占って女教皇が出たとき
タロットカードで片思いを占って「女教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
静かに相手のことを思っている状態ですね、自分の中で「あの人が好き」という気持ちを募らせている気配が出ています。
あの人と付き合ったらどうなるだろう、あの人は私の事をどう想っているだろう…?と、一人でいろいろと考えていますが、まだ行動を起こしたいと思っていないのでは?
今すぐどうにかして関係を進展させるよりも、このまま静かに相手のことを想っていたい…そんな状況ではないでしょうか。
この状態のままですと進展はありません。しばらく片思いの状態が続きます。
逆位置
冷静に相手の立場が考えられないほど、相手のことを好きになってしまっています。相手のうわべだけを見て、恋をしている可能性が高いので、本当はどんな人かよく観察する必要があります。
感情が抑えられず、ライバルがちらっとでも現れると、ヒステリックになってしまうほど相手が好き…中々進展しない片思いに苛立ちを感じています。
そのくせ、プライドが高く、そっけない態度をとってしまいます。相手の目からそんな態度は「自分は嫌われてるのかな?」と写っている可能性があります。
浮気を占って女教皇が出たとき
タロットカードで浮気を占って「女教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
浮気をするとすれば、浮気相手は知的なタイプでしょう。何かを教える立場のひとや、面倒を看てくれるひとと恋に落ちる可能性があります。
不倫相手に何かを教えてもらってるうちに、尊敬の気持ちが愛情に変わってしまう形です。まだプラトニックな関係かもしれません。心の繋がりが大きい浮気といえます。
浮気相手はとても頭の良い人物なので、本命のあなたに気づかれないよう配慮ができるようです。本命になってしまうととても厄介でしょう。
逆位置
女教皇は「浮気をしていない」状態を表すカードとされるので、安心して大丈夫そうです。
浮気をしているというよりは、感情表現が下手くそなので、浮気をしているのかも…と思わせてしまうだけです。冷たく感じたりするのは、愛情表現が下手なだけなのかも。
あなたが感情的になったり、ヒステリックになったりすることを、相手はとても嫌っているようなので、そういう面を見せないようにすることで浮気防止になります。
不倫を占って女教皇が出たとき
タロットカードで不倫を占って「女教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
「不倫はうしろめたい」という冷静な気持ちが芽生えてきて、不倫を楽しめなくなっている様子が感じ取れます。この不倫関係から身を引く機会を伺っているのかもしれません。
今は感情的になって急いで別れるより、決断すべきタイミングまでじっくりと考えて待つことが大事です。そうすることによって大事なことに気づき、良い方向へと進んでいくことができます。
自分の内面に向かい合いどうしたら良いのか静かに考える時期です。
逆位置
自分で相手との間に壁を作ってしまい、一人ぼっちな気分、孤独を感じることが多くなります。感情的になってしまい、相手との関係がギクシャクしてしまうかもしれません。
不倫をバラしたくなるような情緒不安定に陥っていますが、それだけはしないように。あなたにとっても、相手にとっても得はありません。
今は自身の感情をコントロールして冷静でいることが求められます。
復縁占いで女教皇が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「女教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
復縁したい気持ちはあるけれど、まだ完全に受け入れる気持ちになれません。
復縁への一歩を踏み出したいけれど、何か行動を起こそうとすると考えてしまって先に進めない…そんな状況です。何が正解なのか、何が正しいのか考え過ぎてしまい、復縁できない気配がでています。
今は彼と復縁したいのかどうか、自身の気持ちを確かめる時期です。行動できるようになるまで、考えることをやめ、少し時間を置くことが大事です。
逆位置
今は冷静になり自分の感情を冷静に分析することが大事です。復縁したいがあまり相手に感情をぶつけたり、「何であなたはそんな風なの?」などと問い詰めて関係がこじれる気配があります。
復縁したい気持ちが素直にいえず、相手に文句を言うなどという天邪鬼な行為になって出がちです。それは逆効果なので、今は落ち着いて行動する前に一息ついて考えることが大事です。
行動するよりは、まず冷静になることが復縁への1番の近道です。
仕事を占って女教皇が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「女教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
周囲から一目置かれる存在です。仕事をきっちりこなして、あまり鼻にかけることもないあなたは、周りから尊敬されていることも多いようです。
逆位置
自分の仕事が第一で、周囲に溶け込めない、助け舟も出さない…そんなふうに思われてしまっては損です。周囲との協働作業を大切にしましょう。
人間関係を占って女教皇が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「女教皇」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
声をかけづらい、ひとりでいるのが好きそう…そう思われてしまっているかもしれません。悪いことではありませんので、必要なときに笑顔でコミュニケーションできれば、あとはマイペースがいいでしょう。
逆位置
ちょっと職場で孤高の存在となっています。ボス的な発言、周りが気を遣ってしまうような存在感…職場や立場によりますが、軌道修正したほうが良いと感じたら、すぐ見直しをしましょう。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。