タロットカード「ソードの10」の意味とリーディング
タロットカードの小アルカナ「ソードの10」は、傷心や絶体絶命のピンチを表すカードです。小アルカナのソード(剣)グループ14枚の10枚目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
ソードの10の意味
タロットカードの小アルカナ「ソードの10」は、傷心やものごとの終わりを表すカードです。
タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。ソードには傷心や争い、人を傷つけるという意味があります。
「10」は、1から始まった数字が、ひとつのクライマックスを迎えるタイミングといえます。これ以上ない状態、完成した状態を示す数字です。
「ソードの10」は小アルカナの中でも凶兆が強い札と解釈されることがあります。カードの図柄を見ると、10本の剣が墓標のように大地に刺さっており、大きな争いが去ったあとの絶望や悲しみが感じられるようです。
小アルカナのソードはトランプの「スペード」
小アルカナのソードはトランプの「スペード」から派生したといわれます。「スペード」は聖剣を表し、剣を持って世の中を治める王侯貴族や権威を象徴しています。
ヨーロッパでは古くから、「正義」を聖剣と天秤を携えた女神の姿で現してきました。このためソードには「裁き」の意味もあります。
ソードは「風」をあらわす
小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。ソードはこのうち「風」のグループのカードです。
「風」の元素は、情報や移動を意味します。転じて理性や判断力、行動力を意味します。
タロットカード「ソードの10」のキーワード
タロットカードの小アルカナ「ソードの10」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 最悪の出来事
- 物事の終わり
- 完全なる敗北
- 絶望的な状況
- 不幸や悲しみ、痛み
逆位置
- 最悪の状況からの回復
- 希望の再生
- 復活
ソードの10、逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
ソードの10が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「ソードの10」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
あなたに好意があったようですが、あなたとこれ以上関係を深めるのは無理だと、限界を感じている様子です。
あなたの無意識の言動が深く相手を傷つけていて、相手は立ち直れないほど傷ついている様子がでています。無意識に言った言葉など自身が相手にしたことを振り返ってみましょう。
もしやり直したい気持ちがあるなら、関係性を見直す必要がありそうです。
逆位置
あなたの無意識の言動に傷ついた様子です。あなたからひどい仕打ちを受けている、と感じています。
あなたとの関係に限界を感じていた様子ですが、あなたが優しい言葉をかければ、あなたとの関係をやり直したいと思うかもしれません。
片思いを占ってソードの10が出たとき
タロットカードで片思いを占って「ソードの10」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
実らない片想いには見切りをつけるべき時期が来たのかもしれません。相手に恋人がいたり、あなたのことは好きではないとはっきり言われてしまったり、あなたにとって最悪な状況になる可能性が暗示されています。
いずれにしても、近々結果を身をもって感じられるでしょう。もしうまくいかない場合、傷心を乗り越えて新たな気持ちで新しい恋を探すべき時期です。
逆位置
「もうこの恋は実らない」と、諦めようとするとばったり相手と出会ったりします。ダメ元で告白してスッパリ振られてしまえば踏ん切りもつくのですが、その勇気さえも出ず、なかなか気持ちの整理がつかない状況です。
気持ちの中でこの片想いは、いい加減に終わりにしようと思っているのではないですか?もし恋心を諦めるなら、一時の気持ちに一喜一憂しないことが大事です。
とはいえ、なんだか踏ん切りがつかない状況がしばらく続くでしょう。
不倫を占ってソードの10が出たとき
タロットカードで不倫を占って「ソードの10」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
不倫関係で疲れて傷つき、ボロボロの状態のあなたがいます。不倫関係は完全に終わりを迎えそうです。傷ついた自分自身を立て直し、不倫を断ち切り未来に歩き出しましょう。
不倫関係を終わりにするとき、不倫相手に傷つけられ、振り回されて捨てられたという被害者意識が生まれそうです。穏便に終わらせてしまいましょう。
不倫を選んだあなたにも責任はあります。あなたも相手やその本命を傷つけていることを忘れないように。
逆位置
不倫相手に振り回されて、この関係を終わりにしようかと悩んでいる様子が強く出ています。しかし、相手に少し優しくされるとその気持ちに流されていますね?なかなか不倫関係を終わりにできないあなたがいます。
ボロボロに傷つき、限界を感じる前に不倫関係を終わらせる選択をすべき時期です。そうしないと身も心も傷つき、回復するのに時間がかかります。今ならまだ傷が浅くてすみます。
浮気を占ってソードの10が出たとき
タロットカードで浮気を占って「ソードの10」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手が浮気しているのではないか、という疑いの気持ちがあなたをボロボロに傷つけていませんか?この関係はもう続けられない、と別れを選ぶことになるでしょう。
この別れによって、あなたはかなりの痛手を負い、傷つきます。しかし、ここで学んだことは将来の恋愛に生かされるでしょう。
この恋を完全にふっきり立ち直り、未来へ踏み出しましょう。この恋を完全消化し、次に進むためには時間が薬となるでしょう。
逆位置
相手は絶対に浮気してる、もうダメだ耐えられない、浮気しているのがわかったら別れよう…と思っていたようですが、相手は浮気はしていなかったようです。
しかし、交際相手の誠実さに疑問を感じ、関係に限界や終わりを感じているあなたがいるのは事実です。一からやり直していい関係を作っていくか、終わりにするかよく考えてみる機会です。
復縁占いでソードの10が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「ソードの10」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手との関係はもう完全に終わってしまったのです。あなたもそれはわかっているはずです。清々しいくらいに終わりを実感し、復縁しようという気も起こらないでしょう。
それでもまだ「復縁」の2文字が浮かぶ場合は、別れた理由を何度もよく思い出しましょう。もう終わったのです。もうあんな状況には戻りたくないはずです。
逆位置
新しく始める時です。この恋を完全リセットして前に進んでいきましょう。ボロボロだったころから少し立ち直り、復縁という気持ちが浮かんできてしまいましたか?良くありませんね。
希望があるように見えますが、復縁は難しいですし、しない方が良いかもしれません。新たな恋に踏み出しましょう。将来この恋はあなたの人生での経験値となるでしょう。いい教訓にしましょう。
仕事を占ってソードの10が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「ソードの10」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
ダメージの大きな出来事、失敗や失言があるかもしれません。それは今急に飛び込んできたことというより、しばらく前から進んでいたことです。
メンタル面できつくなることもありそうですが、これ以上に状態が悪くなることはないので、気持ちをしっかりと持ちリカバリできるように努めてください。
逆位置
ダメージの大きな出来事、失敗や失言があっても、そこが底です。そこからはもう悪くなりませんので、取り返せます。裏切りを感じることもあるかもしれません。それもずっと続くわけではありませんので、気持ちをしっかりと持ってください。
人間関係を占ってソードの10が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「ソードの10」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
仲良しグループが解散する、大切なメンバーが欠ける、といったことが起きそうです。大切なのはそこからで、新たなグループを作ったり、新たなメンバーを募ることで危機を脱します。
逆位置
不穏な空気を感じて、人間不信になったり、落ち込んだりするかもしれません。それを今更言っても仕方ない。と開き直っていきましょう。とくに何もせずとも、徐々に状況は良くなります。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。