タロットカード「ワンドのエース(1)」の意味とリーディング
タロットカードの小アルカナ「ワンドのエース」または「ワンドの1」は、スタートやリーダーシップを表すカードです。小アルカナのワンド(棍棒、杖)グループ14枚の最初のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
ワンドのエース(ワンドの1)の意味
タロットカードの小アルカナ「ワンドのエース(ワンドの1)」は、誕生や運命、スタート、リーダーシップなどを表すカードです。
タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。ワンドには労働、実務や粗削りな力強さという意味があります。
「ワンドのエース(ワンドの1)」に描かれているのは、空に突き出された1本の杖。杖は新しい芽吹きをたたえ、それをつかむ手は周囲の世界に影響をもたらすような、不思議な力に満ちています。
カードの背景には、川の流れる美しい風景と、立派なお城がそびえています。未来はあなたが作るものだ、と言っているようです。
小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」
小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」から派生したといわれます。「クラブ」は棍棒を表し、労働をもって世の中を支える農民を象徴します。
古代の英雄の武器としても有名で、トランプの「クラブ」が三つ葉のクローバーの形で描かれるのは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの棍棒が「メイス」と呼ばれる三つ叉の棍棒だったことに由来するそうです。
古代や中世のヨーロッパの戦いにおいても、ワンドを使って打撃戦を行う戦士は多かったため、「原始的なパワー」「パワーファイト」といった意味も持ちます。
ワンドにはもうひとつ、別の意味があります。それは「魔法の杖」というものです。ハリーポッターなどで出てくる杖も「ワンド」と呼ばれています。
ワンドは「火」をあらわす
小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。ワンドはこのうち「火」のグループのカードです。「火」の元素は、湧き出る力を意味します。
タロットカード「ワンドのエース(1)」のキーワード
タロットカードの小アルカナ「ワンドのエース」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 誕生、運命、創造、発明
- 冒険への出発、チャレンジ精神
- 主導権を持つ、リーダーシップ
- チャンスをつかむ、未来をつくる
- 新たな出会い、新しい計画
逆位置
- きっかけを手にできない
- 未来へ踏み出せない
- アイディア倒れ、やる気の欠如
- 情熱が空回りする
- 計画の失敗
ワンドのエースの逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
ワンドのエースが出たときの相手の気持ち
タロットカードで「ワンドのエース」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手はあなたとの出会いを喜んでいます。あなたとの関係にいろいろな可能性を感じて、意気込んでいるというカードです。少し運命めいたものも感じているかもしれません。
関係を進展させようと、楽観的で前向きな気持ちを持っています。次にあなたと接する時に、相手はなんらかのアクションを起こそうと思っているようです。
逆位置
相手はあなたとの関係を進展させたい気持ちはあるのですが、あなたと接するチャンスがなかなか得られません。みずからアクションを起こせない様子が表れています。
あなたの前だと情熱が空回りして、なんだか的外れな言動をしてしまう、とぼやいている気配です。
片思いを占ってワンドのエースが出たとき
タロットカードで片思いを占って「ワンドのエース」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
片想いが実る可能性が高いです。チャンスを見逃さないようにしてください。片想いの相手と、ひょんな形から急接近するチャンスが訪れるようです。交際に発展したり、お互いを強く意識するような出来事が起こりそうです。
チャンスが来たら、あなたが主導権を持ちましょう。考えすぎず、楽観的に、両思いになれるイメージをもって行動することが大事です。
逆位置
自分をよく見せたい気持ちが空回りしていませんか…?相手の前でうまく動けないあなたがいます。言いたいけれど言えない、行動したいけど行動できない…。
相手と接するチャンスになかなか恵まれません。運を引き寄せるつもりで、「こうなったら良いなぁ」と次の展開を想像したり、「こう言われたらこう返そう」と考えておきましょう。
不倫を占ってワンドのエースが出たとき
タロットカードで不倫を占って「ワンドのエース」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
不倫関係が深まるチャンスです。不倫関係に未来さえも感じてしまいような運気ですので、次に会ったら、2人は燃え上がり、関係がどんどん進展していくでしょう。
不倫関係を終わりにしたいと思っている場合は、会うことをやめておくのが賢明です。次に会ってしまうと2人の関係は燃え上がり、どんどん進展していきます。誰にも止められません。
逆位置
お互いにこの関係を育みたい、という気持ちは強いのですが状況やタイミングが合いません。お互いに会える機会がなかなかなく、チャンスも訪れません…。
悶々とした気持ちだけが募りますが、しょうがないという気持ちが強くなり、自然消滅してしまいそうな暗示です。
浮気を占ってワンドのエースが出たとき
タロットカードで浮気を占って「ワンドのエース」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手が何か隠しているふうだったり、考え事をしているなら、不安にならずに相手を信じてあげましょう。
「ワンドのエース」はリーダーシップやスタートを意味しますので、未来のための計画を立てている可能性が高いです。浮気の心配はほぼないでしょう。
逆位置
マンネリ化してしまって行き詰まっている様子が出ています。あなたとの関係に未来を感じられず、チャンスがあれば浮気したいという願望があるようです…?
しかし、実際に行動に移すチャンスもタイミングもない状態のようです。実際に浮気はしていないでしょう。
浮気願望を消して状況を改善するには、2人でなにか新しいチャレンジをすることが大事です。
復縁占いでワンドのエースが出たとき
タロットカードで復縁占いをして「ワンドのエース」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
復縁でやり直すというより、2人で新しい関係を築いていこうとしているカードです。それを実現するチャンスやきっかけが訪れますので、過去をリセットする気持ちがあれば、相手と復縁することが出来るでしょう。
過去のことをグチグチと蒸し返すのはNGです。復縁ではなく新しい関係、という気持ちをもってリスタートしましょう。
逆位置
復縁するチャンスがきません。復縁したいと思ってはいても、いざ相手と接するとうまく行動できないようです。会ってもまた過去の喧嘩を思い出して喧嘩になったりしそうです。
相手と復縁するなら、「良い未来」が想像できないと、結局上手くいかなくなってしまいます。やっぱりダメだ、という気持ちがあると、良くない出来事が起こりそうです。プラスイメージを持って。
仕事を占ってワンドのエースが出たとき
仕事についてタロットカードで占って「ワンドのエース」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
発明や発見を意味するカードですので、あなたの新しい視点や、イノベーティブなアイディアが活かされそうです。リーダーシップも意味しますので、自発的に動いていきましょう。
逆位置
いいこと思いついた…!けど、実現までの道のりが遠い…そんなカードです。アイディア倒れになりたくなければ、しっかりと調査、計画をしていきましょう。リーダー不在も表しますので、ちょっと道に迷った気分になるかもしれません。
人間関係を占ってワンドのエースが出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「ワンドのエース」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
新しい出会い、新しい環境を意味するカードです。自分の周囲で起きることにドキドキするようなことがありそうです。自分の意思をもって参加していきましょう。
逆位置
なかなか煮詰まってしまって、動けないという暗示となります。または、自分だけで突っ走ってしまうという意味にも取れます。どちらにしても、少しスローダウンするのがOK、という意味と取りましょう。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。