タロットカード「カップの7」の意味とリーディング
タロットカードの小アルカナ「カップの7」は、夢に溺れて現実が見られないことを表すカードです。小アルカナのカップ(聖杯)グループ14枚の7枚目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
カップの7の意味
タロットカードの小アルカナ「カップの7」は、むなしい夢や希望に溺れて現実が見えていないことを表すカードです。選択肢の多さに戸惑う意味もあります。
タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。カップには愛情や感情という意味があります。
「カップの7」は、タロットカードの定番「ウェイト版」において、もっとも不思議な図柄といえます。
聖職者らしき男性の前に、7つのカップが浮かんでいます。真ん中のカップには、頭から布を被った光り輝く人物が立っています。このほかのカップには、人間の欲望を象徴するように、美しい人間の顔、蛇、ドラゴン、月桂樹、財宝、城が描かれています。
小アルカナのカップはトランプの「ハート」
小アルカナのカップはトランプの「ハート」から派生したといわれます。「ハート」は聖杯を表し、愛と教育をもって世の中に尽くす聖職者を象徴しています。キリスト教の宗教儀式で使う「チャリス」という名で呼ぶこともあります。
ヨーロッパの伝説では、聖杯には人を癒す飲み物が入っているとされるため、カップには愛情、慈しみ、癒しの意味もあります。
カップは「水」をあらわす
小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。カップはこのうち「水」のグループのカードです。「水」の元素は、感情や愛情を意味します。
タロットカード「カップの7」のキーワード
タロットカードの小アルカナ「カップの7」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 幻想、妄想、夢みがち
- 現実を見られない
- 不摂生、怠ける
- 無限の選択肢に戸惑う
逆位置
- 現実的に行動できる
- 妄想から抜け出す
- 妥協する
- なすべきことがわかる
カップの7、逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
カップの7が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「カップの7」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手は現実のあなたを見ようとせず、あなたに過度な期待や妄想を膨らませているようです。こういう関係になりたい、こういう人物だろう…と、勝手に理想のあなた像を作っているようです。
思い込みが強いタイプかもしれません。あなたにアプローチしたくても、出来ていない可能性もあります。勝手に理想的のあなた像をつくり、勝手に幻滅した、などもありそうです。
付き合う場合、あなたが本当はどんな人で、何を考えているのか、いつもきちんと伝えたほうがいいでしょう。
逆位置
あなたとの理想の展開を頭の中で描いていたようですが、行動しないままでは、何も進展しないということに気づいたようです。
あなたという人物を知ろうと、積極的に行動している様子が出ています。あなたに接する回数を増やそうとしているようです。あなたも相手が好きなら、きちんと受け止めてあげましょう。
片思いを占ってカップの7が出たとき
タロットカードで片思いを占って「カップの7」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
片思いを馳せるばかりでは行動が伴いません。片思いの相手とこんな展開になったら良いなぁ、こんなことがしたいなぁ、こんな人なんではないかと妄想ばかりが膨らんでしまっています。
行動に移さなければ何も変わらないことを、このカードは教えてくれます。相手と触れ合い、現実の姿を見ること。発見があるはずです。空想の中で囚われていてはだめです。
逆位置
相手のことを想っては想像を膨らめていたあなた。しかし、現実を客観視出来るようになったことが表れています。
じっさいは付き合えない相手だったり、相手をよく観察したら自分が思い描いていた理想の相手ではなかったり。突きつけられた現実はシビアかも知れませんが、幻想から脱出できた時点で一歩前進したことは間違いありません。
不倫を占ってカップの7が出たとき
タロットカードで不倫を占って「カップの7」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
現実逃避から不倫関係に走ってしまっているというカードです。現実の本来のパートナーとの生活から目を逸らし、不倫関係の良いところばかりを妄想していませんか。本当にしなければいけないことを後回しにしています。
現実逃避をしても解決しません。そのことに追々気付くことになるでしょう。また良いことばかりと感じていた不倫相手も、本当はあなたが良い想像しているほどではなさそうです。相手の実像を見て幻滅する日は近そうです。
逆位置
現実逃避のために不倫関係を続けていたようですが、その関係から脱出する機運がでています。不倫関係を解消し、現実と向き合って日々を過ごせそうです。
不倫に幻想を求めても、現実逃避にしかならないと感じていませんか?不倫に幻滅して、ようやく前向きに人生を歩んでいこうと腹を決めた様子のあなたがいます。現実生活を充実させましょう。
浮気を占ってカップの7が出たとき
タロットカードで浮気を占って「カップの7」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手は浮気願望が膨らんでいて、あれこれ妄想を巡らせている様子です。しかし実際には浮気はしていないようです。あの子と浮気したらこんな感じかなと妄想しているだけにすぎません。
あなたとの関係に責任を感じ、何か逃げ出したいような怠惰な気持ちが相手の中にあるようです。または、あなたが浮気をしているのではないか、と妄想する可能性もありそうです。
逆位置
あなたについて占った場合、相手が浮気しているのではないかと妄想をしていた状況から脱出できたという意味です。
相手について占った場合、浮気したいなぁとぼんやり妄想していたのが、現実の浮気になりそうという意味です。
大事なことは思い悩むより、お互いに一緒にいる時間を増やしたり、現実の相手をきちんとみて向き合うこと。それが今の2人にはできるというカードです。
復縁占いでカップの7が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「カップの7」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
復縁したい気持ちばかりが募りますが、現実的な行動ができていません。妄想ばかりに想いを馳せず、その思いを現実に変えるための行動が必要だとこのカードは伝えています。
現実を受け止めて把握することから始めましょう。こうなったらいいなと考えるだけでは、現状は一向に変わりません。復縁に向けてあなた自身が積極的に行動することが大事です。
逆位置
復縁は叶わない夢であると気付きそうです。現実を受け止めて前に進む時が来たようです。相手に抱いていた幻想から醒めた状態のあなたがいます。どんな条件を出しても、簡単にもとには戻れないようです。
復縁する方法ばかり考えていて現実生活が疎かになっていたようですが、現実はあなたの周囲ですでに新しい方向に動き出しています。
仕事を占ってカップの7が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「カップの7」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
期待していた仕事や企画は絵に描いた餅だった…ということになりそうです。または、魅力的なオファーが2つ、3つと同時に舞い込んで、どれを選ぶべきか悩むかもしれません。とにかく悩んだら調べること。現実を把握することです。
逆位置
判断に迷っていた事柄に、パーッと光がさすように答えが出る気配です。リラックスしているときや、他のことをしているときにポカっと浮かぶことが正解になりそうです。
人間関係を占ってカップの7が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「カップの7」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
誰がどういった、あの人がこうした…という噂話に振り回されそうな気配。そういう話は半分に聞いて、自分の感性や知識で判断するようにしましょう。
逆位置
理想ばかり追ってため息をついていた人も、現実がよく見えて、自分の役割が理解できるようになりそうです。人間関係はしょせん、白黒つかないもの。自分ができることを一歩づつ進めていきましょう。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。