タロットカード「死神」の意味とリーディング
タロットカードの大アルカナ「死神」は、終焉や転換を表すカードです。大アルカナ(0番から始まる全22枚)の13番目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
死神(The Death)のカードの意味
タロットカードの大アルカナ「死神」は終焉、転換期、新たなパラダイムの到来などを意味します。
「死神」は大アルカナカードの13番目のカードです。世界中でタロットカードの定番とされているウェイト版(ライダー版ともいう)でも、より古く歴史の長いマルセイユ版でも13番目のカードです。
13は西洋では不吉とされている数字です。このため13番目に死神を配していると考えられます。
第四の騎士は「病」を表す
このカードに描かれた死神は、甲冑を着た騎士の格好をしています。これは「ヨハネの黙示録の第4の騎士」といわれ、疫病をもたらす存在とされます。
死神の足元には王のむくろと王冠が転がっています。右手には死神を拝む聖職者の姿があり、右下には王の死に気の抜けたような女性と子供の姿もあります。
イギリスの伝統的な薔薇紋章
死神が手にした黒い旗に描かれているのは、バラの紋章です。中世のマリア信仰で聖母の花とされていました。イギリスでは薔薇戦争の旗印だったことで有名です。
カードの背景には豊かな緑と双子の塔に挟まれた太陽が描かれています。未来は決して暗くないのです。
タロットカード「死神」のキーワード
タロットカードの大アルカナ「死神」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 物事の終わりと新たな始まり
- 新しい時代の到来
- 避けられない終焉
- 離婚や破産
- 病気
逆位置
- 物事の延期
- 変化しない状況
- 変わりばえのしない様子
- どうにも終わらせられないこと
死神の逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
死神が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「死神」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
あなたとの関係性が変わっていく様子が現れているようです。これまで仲良かったのならば、気持ちが冷めていく様子、仲が悪かったのであれば、その状態を終わらせようと思っている様子です。
だらだらと続いていた長い春の状況であれば、新しい関係にステップアップしようと考えている可能性もあります。
逆位置
相手はあなたのことを「いつまでも近くにいる」と安心しきっています。このままの関係性をしばらく続けようと思っている様子が出ています。
自身から積極的にあなたとの関係を固めたり、あるいは距離を縮めようとは思っていない様子が伺えます。
同棲中のカップルであれば、なかなか入籍してくれない、などの状況となります。友達以上恋人未満の場合は、相手がなかなかアクションを起こさないので、イライラしそうです。
片思いを占って死神が出たとき
タロットカードで片思いを占って「死神」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
片思いの状態が終わりを迎えます。良くも悪くも、今のままではいられません。2人の関係が新しく変化する時です。
告白しようと思っていなかったのに、2人が一緒にいられなくなる状況が来てしまい、思い切って告白せざる得なくなる、相手が別の人と付き合い始めてしまった、など。
片思いを諦めて一区切りつけるのか、相手に気持ちを伝えて片思いは終わりにするのか。どちらにしてもずっと静かに思い続けることが難しくなりそうです。
相手との関係性が変わること、片思いが終わることを表しています。
逆位置
このまま関係性を進展させるきっかけもなく、ダラダラと片思いを続けそうです。現実逃避の片思い…そんな様子がでています。
片思いのための片思いが続いている、ぬるい状況が心地よければこのままで良いのだと思います。誰かを一途に好きだと思い続けるのは悪いことではありません。
何かのきっかけが動き始めるまで、このままでも良いのではないか、という暗示です。
浮気を占って死神が出たとき
タロットカードで浮気を占って「死神」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手の浮気がきっかけとなり、2人の交際が終わりを告げる可能性もなくありません。その浮気相手が本命になってしまったなどという場合もありえます。
または、相手が浮気したことにより、あなた自身の相手への気持ちが冷めてしまい、別れることもあるかもしれません。
しかし、次の恋を探すのに良いチャンスであることも意味していますので、しばらくは悲しい気持ちかもしれませんが、先を見れば、この別れが2人の新しい人生の始まりとなるかもしれません。
逆位置
もし相手が浮気をしていると知っても、あなたが別れる、交際をやめるという決断ができない様子を表しています。結果浮気を許してしまうことになりそうです。
やり直す余地があるだろうと思ってしまい、やり直すという選択を選びます。結婚を約束したお付き合いの場合は、相手の浮気が原因で延期になりますが、破談とまではいかない可能性があります。
2人の今後を考えるとここは別れて新たな人生を歩むほうが良いのですが、厳しい選択をできず、だらだらと交際が続く暗示です。
不倫を占って死神が出たとき
タロットカードで不倫を占って「死神」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
不倫関係が強制的に終わりを告げることが表れています。不倫という形は終わり本命になるということも考えられます。
別れるという場合は、どう頑張っても、あがいても、お互いがまだ想いあっていようとも、この関係を続けるのは難しそうです。
不倫関係を清算した時は悲しい気持ちにもなるでしょう。しかし、この不倫関係の終わりはお互いの人生の中では良い転機であって、次のステップ、新しい段階へと進むスタートの時期であることを表しています。
不倫関係はリセットしてこれから先の人生をどう生きていくか考える時期です。
逆位置
不倫関係がこのままダラダラと続く様子が表れています。不倫関係清算したいと思っていても、別れるまでにはまだまだ時間がかかることを表しています。
不倫関係がマンネリ化して、もう以前ほどは楽しくないという様子も表れています。
終わりにして清々しい気持ちでリセットしたい気持ちはあるのですが、終わりにさせる強い気持ちや行動力に欠けるようです。別れようと思っても「まだやり直せる」という気持ちがあるので、不倫関係をズルズルと続けてしまう様子がでています。
復縁占いで死神が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「死神」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手への未練を振り切り、新しい恋を探した方がお互いの人生のために良いことを表しています。復縁に向けて行動しても失敗しそう、という暗示です。
現実に目を向けてしっかりこの状況を受け止めることが大切です。相手との交際はもう過去のものであり、あなたが思っている以上に終わっています。
相手がすでに過去の人ならば、しがみついても良いことはないのです。あなたの復縁したいという気持ちも、すぐに無くなることも暗示しています。
逆位置
相手とやり直したいという気持ちが強く、新しい恋、別の相手に気持ちを切り替えた方が良いのですが、なかなか切り替えられません。
まだやり直すチャンスがあるだろうと、復縁への強い気持ちを手放せない様子です。
この恋はあなたにはもう必要ない、楽しい時間にはもう戻れない、ということにあなた自身が気づくのはもう少し先でしょう。
それまでは過去にしがみつき復縁という気持ちを終わらせられない状態がでています。
仕事を占って死神が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「死神」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
継続的に行っていた仕事が打ち切りや予算カットなど、容赦ない状況になる暗示です。ただし、あなたにとって新たな情熱を注ぐ対象が現れますので、心配は要りません。
逆位置
ずっとてこずっている案件などが、なかなか変わりそうにない状況を示します。ゆっくりと気長に付き合う以外になさそうです。
人間関係を占って死神が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「死神」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
転居や別離など、思いがけない力で人間関係が変化します。楽しみにしていたサークルが解散するなどもありえます。しかしがっかりする間もなく、新たな人間関係が生まれます。
逆位置
イベントの延期や、いったん中止を意味します。人間関係においては音信不通だった人物からの連絡など、もうダメと思っていた人間関係の復活もありそうです。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。