タロットカード「ワンドの5」の意味とリーディング
タロットカードの小アルカナ「ワンドの5」は、周囲との不調和やトラブルを表すカードです。小アルカナのワンド(棍棒、杖)グループ14枚の5枚目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
ワンドの5の意味
タロットカードの小アルカナ「ワンドの5」は、困難やもめごと、衝突や喧嘩を意味するカードです。
タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。ワンドには労働、実務や粗削りな力強さという意味があります。
「ワンドの5」には、大きな棍棒を振り回す5人の若者が描かれています。5人は服装もバラバラ、棒を振り回す方向もそれぞれバラバラ。戦闘というよりは、ケンカの真っ最中です。
5はパワフルかつ自由奔放なことを表す数字とされ、この5人の若者はまさに、パワーを持て余して小競り合いをしているように見えます。
小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」
小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」から派生したといわれます。「クラブ」は棍棒を表し、労働をもって世の中を支える農民を象徴します。
古代の英雄の武器としても有名で、トランプの「クラブ」が三つ葉のクローバーの形で描かれるのは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの棍棒が「メイス」と呼ばれる三つ叉の棍棒だったことに由来するそうです。
古代や中世のヨーロッパの戦いにおいても、ワンドを使って打撃戦を行う戦士は多かったため、「原始的なパワー」「パワーファイト」といった意味も持ちます。
ワンドにはもうひとつ、別の意味があります。それは「魔法の杖」というものです。ハリーポッターなどで出てくる杖も「ワンド」と呼ばれています。
ワンドは「火」をあらわす
小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。ワンドはこのうち「火」のグループのカードです。「火」の元素は、湧き出る力を意味します。
タロットカード「ワンドの5」のキーワード
タロットカードの小アルカナ「ワンドの5」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 困難、障害
- 激しい労働、大きな努力
- 喧嘩、もめごと、衝突、葛藤、苛立ち
- 周囲との不調和、競争心、攻撃的
- ライバルとの蹴落とし合い
逆位置
- 折り合いをつける
- 混乱、制御不能
- 被害妄想
- 困難から抜け出す
- 争い事から解放される
ワンドの5、逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
ワンドの5が出たときの相手の気持ち
タロットカードで「ワンドの5」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手とあなたが接すると、どうしても苛立ちを感じて口喧嘩になってしまうのでは…?というカードです。2人にはどこか競い合うようなところがあり、お互いになかなか折れない、ということのようです。
相手はあなたを傷つけたいわけではありません。一緒にいると、どうしても喧嘩になってしまうようです。
逆位置
やっとあなたと和解できたと思っている様子です。2人は話していると些細なことでムキになって、ケンカばかりしてしまう関係が続いていたのではないでしょうか?
お互いの関係について自分なりに考え、良くない争いごとのループから脱したと感じているようです。
片思いを占ってワンドの5が出たとき
タロットカードで片思いを占って「ワンドの5」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
「ワンドの5」は、ライバルが沢山いることを表すカードです。片思いの相手と付き合うためには障害を乗り越えなくてはいけない、という暗示です。
仲良くなろうと片思いの相手に近づいたら、相手にアプローチもままならず、ライバルに邪魔をされる…といったことがありそうです。この片思いを巡って、ライバルとの戦いやトラブルに巻き込まれるかもしれません。
逆位置
片想いの相手を諦めようとするあなたがいます。立ちはだかる障害やライバルの存在に、うんざりしているようです。
片想いの相手は好きだけど、ライバルとのトラブルや揉め事に巻き込まれたくない、という気持ちがありますね?戦うことが怖くて諦められるなら、それでもいいのかもしれません。
不倫を占ってワンドの5が出たとき
タロットカードで不倫を占って「ワンドの5」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
不倫関係がトラブルに見舞われることを暗示するカードです。周囲にバレてしまったり、なかなか会えないイライラから、私と奥さんのどっちが大事なの?と不倫相手に攻撃的になってしまったりしそうです。
まずは自分の中の怒りを鎮めて、敵意を周囲に向けないことが大事です。このタイミングでトラブルが起きると、大きくなりがちです。
逆位置
不倫関係からうまく抜け出せます。この不倫が原因でいろいろと揉めていたのに、いざそこから抜け出したら、何事もなかったようにあっさりと終わったのではないでしょうか…?
大事になる前に不倫から抜け出せて良かったと感謝し、この経験を教訓にしましょう。長い目で見て、幸せを築ける関係とはいえなかったようです。
浮気を占ってワンドの5が出たとき
タロットカードで浮気を占って「ワンドの5」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手の浮気から揉めごとが起こり、周囲を巻き込むという暗示です。もし交際相手が浮気をしていた場合、当事者だけでなく、周囲の人を巻き込んだいさかいが起こりそうです。
しかも、混乱して喧嘩の相手を間違えそうです。浮気をした交際相手が一番悪いのに、苛立ちを抑えきれずに浮気相手に喧嘩をふっかけたり、または、浮気相手から喧嘩をふっかけられたり、関係ない第三者を浮気相手と決めつけたり…あなただけでも頭を冷静に保ちましょう。
逆位置
相手の浮気が発覚した場合、別れを決断するという可能性が出ています。心の葛藤から抜け出せる様子がでています。
揉め事に巻き込まれたくない、という気持ちや、浮気を問いただしてまで付き合いたくない、という思いがありそうです。別れを決断するときは、すっぱり心残りなく出来そうです。
復縁占いでワンドの5が出たとき
タロットカードで復縁占いをして「ワンドの5」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
復縁したいならこうしろと、相手が無理な要求を突きつけてきたり、友人や知人に復縁を反対されたりするかも知れません。被害妄想な気分になり、周囲が敵に見えてしまうかも。
復縁する価値がある交際だったのか、よく考えてみましょう。もし、それでも復縁したければ、周囲の人の辛辣なアドバイスに耳を傾け、相手のきつい要求にも歩み寄るしかなさそうです。
逆位置
気持ちの折り合いをつけ、過去から抜け出した、というカードです。復縁はしたいが、どうせまた同じことの繰り返しになってしまう、という心の葛藤から抜け出したようです。
お互いに苛立ちや違和感を感じながら付き合うより、別れてよかったのだと思えるようになりました。これ以降は復縁を願うことなく、スッキリとした気分で進んでいけそうです。
仕事を占ってワンドの5が出たとき
仕事についてタロットカードで占って「ワンドの5」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
困難や障壁があるが、努力やハードワークで乗り越えるというカードです。この大変な時期は逃げようがありません。歯を食いしばって抜け出すと、そこには新たなステージが待っています。
逆位置
あなたを追いかけ回していたトラブルが終わります。いつの間にか、すっきりと晴れやかな心になっていることに気付くでしょう。
または、今まで秩序だっていた指揮系統などが混乱してしまうというカードです。
人間関係を占ってワンドの5が出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「ワンドの5」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
意見や立場の相違から生まれる喧嘩やトラブルの気配です。あなたも否応なく巻き込まれるかもしれないという暗示です。ただし、お互いによく分かっている相手同士の小競り合いですから、終わるときはあっという間です。
逆位置
混乱した状況になりそうです。よく分かっていると思っていた環境や事情が、混沌としてしまったりしそう。とくに指揮系統に関する人間関係が大きく入れ替わったりします。
巻き込まれるのは面倒だと感じて、一線引くようになるかもしれません。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。