タロットカード「ワンドのキング(王)」の意味とリーディング

タロットカード「ワンドのキング(王)」の意味とリーディング

タロットカードの小アルカナ「ワンドのキング(王)」は、正しい心のリーダーを表すカードです。小アルカナのワンド(棍棒、杖)のグループ14枚のうち、最後のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。



ワンドのキング(王)の意味

タロットカードの小アルカナの「ワンドのキング(王)」は、頼り甲斐のある人物という意味を持ったカードです。

タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。ワンドには労働、実務や粗削りな力強さという意味があります。

ワンドのキングは「ワンド」のグループ(スートともいう)の最後にあたる14番目のカードで、コートカードと呼ばれる人物札にあたります。

ワンドのキングは誰?

ワンドのキングは、古代マケドニア王国のアレキサンダー大王であるという説があります。

ギリシャ世界において最高の血筋に生まれたアレキサンダー大王は「英雄ヘラクレスとアキレスの子孫」とされました。先祖のヘラクレスの愛用した武器がワンドだったため、ワンドのキングとされているようです。

アレキサンダー大王はギリシャ世界から飛び出し、エジプトやペルシャ、インドまで征服し、歴史上最高の軍事司令官と呼ばれます。

征服した地域を奴隷化するのではなく、結婚によって融和し、共通通貨を用いて巨大な経済圏を作ろうとするなど、現代の目から見ても卓越した君主でした。

アレキサンダー大王のこうした高い知見は、当時のギリシャで最高の知性と広い教養を持った哲学者、アリストテレスの影響といわれます。アレキサンダー大王は家庭教師だったアリストテレスから「高貴に生きる」ことを学んだとされ、ヨーロッパ世界でも長年にわたり理想的な英雄君主とされました。

小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」

小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」から派生したといわれます。「クラブ」は棍棒を表し、労働をもって世の中を支える農民を象徴します。

古代の英雄の武器としても有名で、トランプの「クラブ」が三つ葉のクローバーの形で描かれるのは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの棍棒が「メイス」と呼ばれる三つ叉の棍棒だったことに由来するそうです。

古代や中世のヨーロッパの戦いにおいても、ワンドを使って打撃戦を行う戦士は多かったため、「原始的なパワー」「パワーファイト」といった意味も持ちます。

ワンドにはもうひとつ、別の意味があります。それは「魔法の杖」というものです。ハリーポッターなどで出てくる杖も「ワンド」と呼ばれています。

ワンドは「火」をあらわす

小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。ワンドはこのうち「火」のグループのカードです。「火」の元素は、湧き出る力を意味します。

タロットカード「ワンドのキング」のキーワード

タロットカードの小アルカナ「ワンドのキング」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。

正位置

  • 活動的、競争心が強い
  • リーダー気質、権力者
  • 頼り甲斐のある人物
  • 圧倒的な自信と信頼感
  • 正直で献身的
  • 創造的、アイディアを形にする

逆位置

  • 一緒にいると疲れる人
  • 他人の意見を受け入れない
  • 固定観念や先入観
  • 気まぐれ、飽きっぽい
  • 傲慢、横柄、高圧的
  • 思い通りにいかないと怒る

ワンドのキング、逆位置(逆カード)について

逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。

幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。

逆位置をどのように解釈するかは、そのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。


ワンドのキングが出たときの相手の気持ち

タロットカードで「ワンドのキング」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

あなたといると相手は「自分も失敗を恐れずにチャレンジしよう」と、勇敢な気持ちを持てるようです。また、夢を実現するためのアドバイスをくれる人だと思っているようです。

一緒に何かに取り組んだり、未来を切り拓く可能性を感じ、とても頼り甲斐のある人だと感じているようです。パートナーになれるのではないでしょうか。

逆位置

一方的にあなたの話を聞いているだけで、つまらないと感じている様子の相手がいます。あなたのことを上から目線で、一緒にいると気を使ってしまい、疲れる人物と思っているようです。

思い通りにいかないと苛立つあなたは、扱いづらくてプライドが高すぎる、一緒にいても楽しくないと感じているようです。意見を言っても取り入れないでひとりで何でも決めていませんか…?

片思いを占ってワンドのキングが出たとき

タロットカードで片思いを占って「ワンドのキング」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

「ワンドのキング」は、告白して上手くいく可能性が高まっている時期に出やすいカードです。受け身の姿勢にならずに、攻めの姿勢で片想いの相手にアプローチしてみましょう。

告白にはリスクがあります。たとえ友達として付き合いづらくなっても、それでもチャレンジしたいと思えるなら、今こそ信じる気持ちを大事にして告白してみましょう。相手もあなたの告白を受け止めてくれそうな気配です。

逆位置

今すぐにこの片思いを進展させるのは、かなり難しいでしょう。いくら相手に歩み寄ろうとしても、今は話さえ聞いてくれない状態です。自分本意に気持ちを押し付けると、交際から遠ざかってしまうでしょう。気に入られようとしすぎて疲れてしまうこともあるでしょう。

今は告白するタイミングではありません。仲良くなろうと無茶な行動をすれば、相手と気まずい関係になってしまいそうです。

不倫を占ってワンドのキングが出たとき

タロットカードで不倫を占って「ワンドのキング」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

不倫相手はとても頼りになるタイプで、社会的な地位もあるようです…?相談事なども、的確なアドバイスをくれるため、今さら子供っぽい他の男性では物足りません。

不倫関係から正式なパートナーになりたいと願っているようですが、まったくの夢ではなさそうです。ただ、あなたはこの相手自身が好きなのか、誰か頼りがいがある人に寄りかかりたいのか、よく見極めなければなりません。

逆位置

「こうでなければならない」という固定観念に縛られすぎているあなたがいるようです。不倫はもともと掟破り。自分を追い詰めるのは良くありません。

不倫相手といても気を遣いすぎてしまって、安らげない、楽しめていないあなたがいるようです。相手の気まぐれさや傲慢な態度にも振り回されていませんか?

不倫関係にだんだん嫌気が差してきそうですが、別れを切り出しても、聞く耳を持ってももらえなそうです。冷却期間が必要かもしれません。


浮気を占ってワンドのキングが出たとき

タロットカードで浮気を占って「ワンドのキング」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

信頼して大丈夫な相手だというカードですから、浮気はしなそうです。相手のプライドが「浮気」という行為自体を許しません。

ただし、あなたが先に裏切ったり、プライドを傷つけることをした場合、または、立場の弱い異性から相談を持ちかけられて同情したりすると、このプライドを捨てて浮気に走る可能性もなくありません。

逆位置

お付き合いをするときの常識というか、ルールが少しあなたと違うようです。俺が浮気がしたいと思ったらする、情熱は止められない、など、理不尽なことをいってきます。

いくらあなたが「浮気はしないで」といっても、聞く耳を持たない状態です。浮気をするかどうか決める権利が自分にあると思っているようです。そういう姿勢が垣間見えたら、将来を慎重に考えたほうがいいでしょう。

復縁占いでワンドのキングが出たとき

タロットカードで復縁占いをして「ワンドのキング」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

相手は競争心が強いので、あなたが誰かにとられてしまうという状況を作り出せれば、自ら復縁しようと言わせることも出来るかもしれません。

プライドが高い人のようなので、あなたが「復縁しよう」と口説くより、彼の中に復縁イメージを作らせることが大切です。あなたには自分しかいないんだという気持ちになって、あとは相手が勝手に行動してくれそうです。

逆位置

一度別れた相手とは復縁はしない、連絡もあまり取らないというタイプです。たぶん彼の中には別れのルールのようなものがあり、復縁しようと持ちかけても全く聞く耳を持ってくれません。

周囲に協力してもらっても、誰の意見も聞かないので、下手に出て復縁しようとしても相手に気を使ってしまう状況になりそう。復縁は無理だなと実感する出来事が起こるかもしれません。


仕事を占ってワンドのキングが出たとき

仕事についてタロットカードで占って「ワンドのキング」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

信頼できるリーダーを中心に、思っていた以上の成果を出す事ができるでしょう。良いアイディアがどんどん出て、リーダーもそれを取り上げてくれます。このリーダーについていくことは、将来的にも大きな見返りがありそうです。

逆位置

威張るだけで実績を出せない、または、ワンマンが過ぎるリーダーの下で疲弊してしまいそう。聞く耳も持たないし、理解力もないので、みんなが黙って我慢している状況ではないでしょうか。ダレて馴れ合いが増え、ガス抜きに新しいメンバーをいじめたり、全体に良くない空気感です。

人間関係を占ってワンドのキングが出たとき

人間関係についてタロットカードで占って「ワンドのキング」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

グループやチームで大きな成果が出るときです。ダメだと諦めていたことが達成できるようになりそう。問題は「やり方」です。みんなが喜んで効果が出るやり方を思いついていきましょう。

逆位置

人間関係に疲れるという暗示です。気を遣わなくてはいけない人がいたり、キレる人と一緒に行動したり。新しい人やものに対して保守的過ぎることもありそうです。新人いじめなどに注意して。


この記事の執筆者

Pearl編集部☆TAROT班

Pearl編集部☆TAROT班

タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。

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