タロットカード「ワンドのナイト(騎士)」の意味とリーディング
タロットカードの小アルカナ「ワンドのナイト(騎士)」は、情熱的でエネルギッシュという意味のカードです。小アルカナのワンド(棍棒、杖)グループ14枚の12枚目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。
ワンドのナイト(騎士)の意味
タロットの小アルカナの「ワンドのナイト(騎士)」は、情熱的でスピード感のある、仕事の出来る人という意味を持ったカードです。
タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。ワンドには労働、実務や粗削りな力強さという意味があります。
ワンドのナイトは「ワンド」のグループ(スートともいう)の12番目にあたるカードで、コートカードと呼ばれる人物札にあたります。
ワンドのナイトは誰?
ワンドのナイトは、アーサー王に仕えた円卓の騎士ランスロットであるという説があります。ランスロットは「湖の乙女」という妖精に育てられたため、「湖の騎士」とも呼ばれます。
フランス生まれのランスロットは、武者修行に立ち寄ったイギリスでアーサー王と出会い、親友となります。騎士の中の騎士と呼ばれ、槍、剣術、乗馬の実力No.1、騎士道精神の体現者とされます。
アーサー王から絶大な信頼を受け、円卓の騎士のリーダー格だったランスロットですが、王妃との不倫をきっかけに、王国を内乱に導きます。同僚だった円卓の騎士も、多くはランスロットとアーサー王の争いに巻き込まれ、命を落としました。
ランスロットも最後は改新した王妃に捨てられ、自ら命を絶ちました。恋に生き、恋に死ぬフランス男…いや、伝説の騎士です。
小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」
小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」から派生したといわれます。「クラブ」は棍棒を表し、労働をもって世の中を支える農民を象徴します。
古代の英雄の武器としても有名で、トランプの「クラブ」が三つ葉のクローバーの形で描かれるのは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの棍棒が「メイス」と呼ばれる三つ叉の棍棒だったことに由来するそうです。
古代や中世のヨーロッパの戦いにおいても、ワンドを使って打撃戦を行う戦士は多かったため、「原始的なパワー」「パワーファイト」といった意味も持ちます。
ワンドにはもうひとつ、別の意味があります。それは「魔法の杖」というものです。ハリーポッターなどで出てくる杖も「ワンド」と呼ばれています。
ワンドは「火」をあらわす
小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。ワンドはこのうち「火」のグループのカードです。「火」の元素は、湧き出る力を意味します。
タロットカード「ワンドのナイト」のキーワード
タロットカードの小アルカナ「ワンドのナイト」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 情熱的でエネルギッシュな人
- 長距離を移動するビジネスマン
- 快活、冒険心
- 自信に満ちた魅力的な人物
- 前向き、楽観主義
- 旅行、フライト
- スピード感がある
逆位置
- 自身過剰、支配的
- 自慢ばかり
- 向こう見ずな言動
- 情熱が空回りする
- 暴走する、衝動的
ワンドのナイト、逆位置(逆カード)について
逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。
幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。
逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。
ワンドのナイトが出たときの相手の気持ち
タロットカードで「ワンドのナイト」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手はとてもあなたが好きで、積極的にアプローチしたい気持ちが強いようです。あなたも自分に夢中だろうと、自信たっぷりの様子が表れています。
せっかちなほど情熱的なので、今すぐにでもあなたに愛を伝えたい、次に会うチャンスをものにしたいと考えているようです。
逆位置
あなたに対しての情熱が空回りしてしまいそう。周りが見えずに独りよがりな態度をとってしまったり、こちらの都合も考えずに衝動的に会いに来たり。
どこまでも自分中心のペースで、なかば支配的ともいえる言動の相手です。とにかく自分の思い通りにことを進めたいタイプのようです。
片思いを占ってワンドのナイトが出たとき
タロットカードで片思いを占って「ワンドのナイト」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手もあなたのことを想っており、相思相愛のようです。あなたが勇気を出して相手に向かっていけば、相手はその気持ちを真摯に受け止めてくれそう。
ロマンティックな雰囲気を作って、あなたがどれだけ相手のことが好きか、情熱をぶつけて告白すれば上手くいくでしょう。告白しようとしたら相手から告白されたということもありそうな運気です。
逆位置
好きな気持ちが空回りしてしまい、なかば暴走している状態のあなたがいます。いくら相手のことが好きだからといって、相手に感情を押し付けてしまっては、情熱も裏目にでます。
相手がそっぽを向いても、愛を伝えたい気持ちが抑えられないあなた。場当たり的に、会うたびに相手に好意を伝えても逆効果です。好きな気持ちを伝えたい衝動性は抑えた方が上手くいくでしょう。
不倫を占ってワンドのナイトが出たとき
タロットカードで不倫を占って「ワンドのナイト」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
この不倫はとても情熱的でロマンティックです。相手がロマンティックなデートを用意してくれたり、あなたに向き合ってくれている様子がでています。
もしかすると、相手はあなたにプロポーズしようと考えているかも知れません…?あなたのほうがその気がなく、遊びだけで不倫をしているのならば、相手の気持ちを振り回すような言動を取らないこと。
逆位置
不倫相手のわがままに疲れてしまいそうです。相手はとても自己中心的になっています。あなたへの向こう見ずな言動や要求が増えてきていて、いつ周囲にバレてもおかしくない状態です。
相手は自分の欲望を満たしたい気持ちや、あなたを支配したい気持ちがとても強いようです。あなたは相手の俺様的な態度に完全に振り回されている状態です。
浮気を占ってワンドのナイトが出たとき
タロットカードで浮気を占って「ワンドのナイト」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
交際相手はあなただけに真剣に向き合っています。お気楽な感じがする相手なので、心配なのかもしれませんが、相手が好きなのはあなただけ。自信を持って大丈夫です。
その姿はあなたにだけ見せている姿なので、浮気の心配よりも相手の気持ちを受け止めてあげましょう。あなたのことを大事に想っている相手がいます。
逆位置
相手はヘソを曲げてそっぽを向いてる状態です。あなたへの熱意が冷めてきている状態かもしれません…?自分は浮気をしても、「お前は浮気は許さない」など、理不尽なことを言ってきそう…?
後先考えない無鉄砲な行動を取りがちで、もしかすると、自分自身の浮気したい衝動をコントロール出来ないのかもしれません。
復縁占いでワンドのナイトが出たとき
タロットカードで復縁占いをして「ワンドのナイト」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
相手から復縁したいと言ってきそうです。あなたもこのチャンスに相手の気持ちを上手く伝えれば、復縁することができるでしょう。ロマンティックな場所で復縁の提案がありそうです。
もともと情熱的なタイプの相手のようですから、あなたしかいないという気持ちが高まって、とんとん拍子で復縁となりそうです。
逆位置
復縁したい気持ちが空回りしています。夜中に衝動的に復縁したいと電話したり、待ち伏せしたりなど、相手に感情をぶつけてしまう気配があります。
相手はこういった衝動的な感情を、受け止めてはくれません。グダグダの感情のまま復縁に突っ走ると、復縁しても相手の言うなりになってしまい、お勧めしません。
仕事を占ってワンドのナイトが出たとき
仕事についてタロットカードで占って「ワンドのナイト」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
営業などの動き回るポジションや職種に関連するカードです。海外出張の可能性もあります。期待される成果を上げることができるでしょう。
逆位置
腹心の部下の裏切り、チームメイト達の離反など、かなり大きな騒動が起きるかもしれません。社内恋愛がらみのゴタゴタも可能性あり。穏便に処理することが必要そうです。
人間関係を占ってワンドのナイトが出たとき
人間関係についてタロットカードで占って「ワンドのナイト」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。
正位置
全員が平等で、満足のいくグループや人間関係のメンバーになれそうです。リーダー格がいれば、立ててあげることが円満な人間関係の秘訣となりそう。No.2やNo.3で補佐するぐらいがちょうど良さそうです。
逆位置
以前からもやもやを感じていた「あまり優秀でないリーダーや先輩」に不満噴出の可能性あり。最初はちょっとした悪口大会だったものが、グループなどを二分する大騒ぎになるかも知れません。内紛の悪役にされる可能性も…?
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。