タロットカード「ワンドのクイーン(女王)」の意味とリーディング

タロットカード「ワンドのクイーン(女王)」の意味とリーディング

タロットカードの小アルカナ「ワンドのクイーン(女王)」は、知的で実力のある人を表すカードです。小アルカナのワンド(棍棒、杖)グループ14枚の13枚目のカードとなります。ここでは恋愛(相手の気持ち、片思い、不倫、浮気、復縁)や仕事、人間関係などを占います。



ワンドのクイーン(女王)の意味

タロットカードの小アルカナの「ワンドのクイーン(女王)」は、人間的な魅力があり、成功している大人を表すカードです。

タロットカードの小アルカナは「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル(コインともいう)」の4グループ×各14枚、合計56枚あります。ワンドには労働、実務や粗削りな力強さという意味があります。

ワンドのクイーンは「ワンド」のグループ(スートともいう)の13番目にあたるカードで、コートカードと呼ばれる人物札にあたります。

ワンドのクイーンは誰?

ワンドのクイーンは、「アルジーヌ(Argine)」と呼ばれます。これは女王を表す「レジーナ(Regina)」のアナグラムとされますが、その女王が誰かは分かっていません。

フランスはイギリスと異なり、正統と認められた「女王」は歴史上に存在しません。しかし、もし可能性を探るのであれば、それはフランスにおいて「正統な王ではない」とされた東ローマ帝国初の女帝、エイレーネだった可能性はあるでしょう。

エイレーネは西暦752年生まれ、東ローマ皇帝のレオーン4世の皇后となりましたが、夫にすぐに先立たれます。幼い息子のコンスタンティノス5世を擁立して摂政となり、実権を握りました。息子が成長すると、息子を追放して女帝に即位。

西ローマ帝国ではちょうどカール大帝(「カップのキング」のモデルといわれる王)が即位したため、女帝エイレーネとカール大帝の縁談が持ち上がりました。しかしこれは破談となり、エイレーネは権力の座からも追われたそうです。

当時は誰もが「女王」と聞くと、「あぁ、あの人を指すのだろうな」と判っていたけれど、今となっては忘れ去られてしまったのが「アルジーヌ(Argine)」です。想像力がふくらみますね。

小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」

小アルカナのワンドはトランプの「クラブ」から派生したといわれます。「クラブ」は棍棒を表し、労働をもって世の中を支える農民を象徴します。

古代の英雄の武器としても有名で、トランプの「クラブ」が三つ葉のクローバーの形で描かれるのは、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスの棍棒が「メイス」と呼ばれる三つ叉の棍棒だったことに由来するそうです。

古代や中世のヨーロッパの戦いにおいても、ワンドを使って打撃戦を行う戦士は多かったため、「原始的なパワー」「パワーファイト」といった意味も持ちます。

ワンドにはもうひとつ、別の意味があります。それは「魔法の杖」というものです。ハリーポッターなどで出てくる杖も「ワンド」と呼ばれています。

ワンドは「火」をあらわす

小アルカナの4つのグループ(スート)はそれぞれ、古代哲学の4大元素「風、水、土、火」をあらわすとされています。ワンドはこのうち「火」のグループのカードです。「火」の元素は、湧き出る力を意味します。

タロットカード「ワンドのクイーン」のキーワード

タロットカードの小アルカナ「ワンドのクイーン」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。

正位置

  • ステータスの高い女性
  • 自分の力や魅力を知る
  • 献身的なパートナー
  • 家族思い
  • 仕事での成功
  • カカア天下
  • 共感力、理解力のある人

逆位置

  • 地位を失う
  • 家族を疎かにする
  • わがまま、自分本意、嫉妬深い
  • お節介、ヒステリック
  • 堕落する、惰性
  • 主導権を握れない苛立ち

ワンドのクイーン、逆位置(逆カード)について

逆位置のカードをどう捉えるかはプロのタロット占い師にとっても大きな悩みどころとなっています。

幸運を告げるカードの逆位置をすべて「凶兆」と捉えてしまうと、タロットデッキのおよそほとんどが悪い意味をたたえてしまい、気持ちが救われることがありません。

逆位置をどのように解釈するかはそのときの状況をよく理解し、自らのインスピレーションを働かせることが必要です。


ワンドのクイーンが出たときの相手の気持ち

タロットカードで「ワンドのクイーン」が出たときの相手の気持ちは、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

あなたの愛情深く情熱的なところが、相手の中でとても魅力的に映っているようです。あなたのことを明るく誠実で、頭脳明晰だと、頼りにしています。

自分に献身的に尽くしてくれそうだ、とあなたに頼り甲斐や安心感を感じている様子です。内助の功を必要とする立場だったり、「パートナーに外で活躍してもらって自分は家を守りたい」というタイプかもしれません。

逆位置

あなたが良かれと思ってやっていることも、お節介だなぁと受け取られそうです。相手のそんな気持ちが態度に出てしまい、あなたがヘソを曲げてしまうこともありそうです。

相手はあなたの扱い方に困っている様子。少し扱いが面倒くさい、ちょっとわがままな人だ、そう感じ始めているようです。気を付けましょう。

片思いを占ってワンドのクイーンが出たとき

タロットカードで片思いを占って「ワンドのクイーン」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

献身的に片想いの相手に尽くすことで、交際に発展する可能性があります。あなたの愛情深く尽くす姿に相手は心動かされて恋に進展していく可能性が高いです。

相手に尽くすだけでなく、自ら相手との交際を引っ張っていくことが大事です。家庭的な一面も見せると、さらに上手くいきそうです。待ってるだけでは恋は叶わないですよ、あなたから行動しましょう。

逆位置

善意なんだろうけど、ちょっとお節介で重いなぁ…と思われてしまいそうです。付き合ったら更に束縛されそう、という気持ちになっているようです。今のあなたは愛の押し売り状態になっています。

こんな印象を相手に与えてしまっては、恋愛に発展しません。「こんなに尽くしているのに何で振り向いてくれないの」というのは、相手の気持ちを考えない意見です。少し上手に距離を取りましょう。

不倫を占ってワンドのクイーンが出たとき

タロットカードで不倫を占って「ワンドのクイーン」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

不倫していても、頭のどこかに家族やパートナーのことが浮かんできてしまう…。不倫関係を楽しんでいるというより、不倫相手に情が湧いてきてしまい、尽くしている状態のようです…?

または、愛情深さゆえに、不倫相手と本命のどちらも手放せないといったジレンマの状態です。

不倫が日々の喜びや活力ならばいいのですが、日々の苦悩や負担になるなら、別れる決断もありそうです。主導権はあなたが握っているようなので、あなたが進めてください。

逆位置

不倫相手にわがままをぶつけたり依存したりしていますが、相手はあなたに振り回されてうんざりしているようです…?思い通りにいかない、とヒステリックになるのは絶対にやめましょう。

全て自分の思い通りにしたいあなたに、不倫相手もどう扱ったら良いか手がつけられないようです。もともと不倫とは思い通りにならず、不自由な関係だとわかりましょう。

または、不倫にのめり込んで家庭生活が疎かになっているという暗示ですので、気を付けましょう。


浮気を占ってワンドのクイーンが出たとき

タロットカードで浮気を占って「ワンドのクイーン」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

あなたの目が光っているので浮気は出来ません。あなたが愛情深く交際相手に尽くしてくれていることを知っているので、そのあなたを裏切って浮気することは出来ないようです。

あなたの相手への愛情が続く限り相手の浮気の心配はなさそうです。あなたが思っているよりも、相手はあなたの魅力のとりこです。

逆位置

楽観的に交際をしていくことが必要なようです。浮気を疑えば疑うほど、縛りつけようとすればするほど、逆効果です。あなたのわがままや嫉妬深さに嫌気がさしています。

あなたが献身的に尽くすのも、今の相手にとっては心苦しいようです。気持ちを押し付けるほど、相手の浮気したい気持ちは増していくでしょう。

復縁占いでワンドのクイーンが出たとき

タロットカードで復縁占いをして「ワンドのクイーン」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

あなたがリードして復縁まで持っていく必要がありそうです。あなたが献身的に相手に尽くすことによって、復縁したいという情熱を伝えられるでしょう。あなたの愛情深さが復縁へのカギとなりそうです。

持ち前の大人の魅力で相手を復縁まで導いてあげましょう。相手の立場をよく理解し、仕事の話なども受け止めてあげられるといいですね。

逆位置

復縁を持ちかけて泣いたり、ヒステリックになったりは逆効果です。あなたが感情的にムキになればなるほど、チャンスは遠ざかりそうです。

押し付けがましい愛情やわがままな態度から解放されたいという気持ちが強い様子なので、しばらく距離を持つほうがいいかもしれません。


仕事を占ってワンドのクイーンが出たとき

仕事についてタロットカードで占って「ワンドのクイーン」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

「ワンドのクイーン」は仕事の成功を表すカードです。「〇〇さんに頼めば安心」「さすが、〇〇さん!」と言われるような、頼られる存在として職場を仕切ることになりそうです。仕事と家庭の両立のカードでもあります。

逆位置

「ワンドのクイーン」は逆カードだと、感情的な人や、ベテラン女性を表現します。年下へのアドバイスなどは、言い方がきつかったりすると怖がられるものです。お局様のように周囲の目に映っていないか、少し気を付けてみてください。

人間関係を占ってワンドのクイーンが出たとき

人間関係についてタロットカードで占って「ワンドのクイーン」が出たときのカードの意味は、正位置と逆位置で以下のようになっています。

正位置

あなたが肝っ玉母さんのように、周囲をまとめて引っ張っていく時期ということです。「ワンドのクイーン」は、良い家庭運も表します。家族の中心として頼られます。

逆位置

口うるさい女性と思われている可能性を示します。少し立場が下の人や新人などにはとくに優しく接してください。アドバイスは腹八分目におさえて、よく相手の気持ちを聞くことです。


この記事の執筆者

Pearl編集部☆TAROT班

Pearl編集部☆TAROT班

タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。

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