コン・ユ出演の「82年生まれ、キム・ジヨン」に、泣いた…

コン・ユ出演の「82年生まれ、キム・ジヨン」に、泣いた…

韓国のベストセラー小説「82年生まれ、キム・ジヨン」は2011年の発表以来、韓国の社会現象となりました。2019年には映画化され、日本でもファンの多い韓流俳優、コン・ユとチョン・ユミが揺れ動く夫婦像を演じました。今まではDVDを購入する以外になかなか視聴の手段がなかったこの名作を、このたびU-NEXTで初めて放映開始。そのあらすじと見どころをご紹介します。

「82年生まれ、キム・ジヨン」あらすじ

主人公は出産と子育てのためにキャリアを諦め、家族を支える生き方を選んだ29歳のキム・ジヨン。毎日を忙しく過ごすなか、とつぜん無意識に陥り、さまざまな人格に憑依されて過激な本音を口走るように…。

日本でも大きな話題となったチョ・ナムジュのベストセラー小説「82年生まれ、キム・ジヨン」。世界中の女性からの「わかる!」という反響を得て、2019年に映画化され、繊細な映像表現と丁寧な演技で心に訴えかける名作となりました。

主人公ジヨンとその夫デヒョンを演じるのは、次々とヒット作を生み出すチョン・ユミとコン・ユのコンビ。韓国映画界でも相性の良さが際立っています。今回は初の夫婦役ですが、2人とも自然な演技を通して作品を紡いでいきます。

「82年生まれ、キム・ジヨン」公式サイト(クリックすると公式サイトにとびます)
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30歳前後といえば、女性の人生にとって大切な時期。家族を育んだり、キャリアを積んだり、またその両方を追いかけたり…。自分では気付かない葛藤を抱え込んで、じつは苦しんでいる女性は少なくありません。

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」は、あくまでも力強く、優しく、女性を応援する作品となっています。

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コン・ユが初の「夫役」!

妻キム・ジヨンが、内なる葛藤を抑え込みすぎて狂気をはらんでいると気付く、夫のデヒョン。コン・ユは今回、夫のデヒョンを「どこにでもいる普通の若いパパ」として演じています。

結婚や出産により、愛情と世間体に絡めとられ、消されていく女性個人のアイデンティティ…口に出せない女性の苦しみと怒りを、男性目線から理解する語り手役です。

コン・ユは、一流モデルとして活躍してきた美貌も肉体美も、今回はびっちり封印。「新感染 ファイナル・エクスプレス」で見せた覇気も色気も出さず、地味で平凡で気の利かない夫役にぴったりとハマり、こうもオーラが変えられるものか、とびっくりします。

コン・ユの社会派魂が静かに燃える

今回の出演で「男性優位の韓国社会で押しつぶされる妻の魂の叫びを理解していく」という、男性ならできるだけ避けて通りたい、見ないふりをしたい、ヘビーなテーマを選んで演じてくれたコン・ユ。

2007年にTVドラマ「コーヒープリンス1号店」でブレイクして以来、トップ俳優になったコン・ユは、俳優として社会の役に立ちたいという考えを持っていて、災害地域などにひっそりと多額の寄付を行うことでも知られています。

2011年には社会を揺るがした映画「トガニ 幼き瞳の告発」に出演。ハンディキャップを持った未成年者への学校による性的虐待という社会問題を提起しました。

今回の「82年生まれ、キム・ジヨン」への出演も、女性の社会進出と古い価値観の相克を、静かな社会問題として理解してくれているように思われます。

韓国女性にとって「1982年」とは?

ところで、作品のタイトルにもある「1982年」は韓国女性にとって、どのような生まれ年なのでしょうか?キム・ジヨンの生まれ育ってきた時代背景を調べてみました。

自由な新しい時代の到来

1982年には、36年4ヶ月ものあいだ実施されていた、ソウル~仁川エリアの「夜間外出禁止令」が解除され、南北朝鮮の「民族和合民主統一方案」が出されました。朝鮮戦争の戦後がほぼ終わった年です。

プロ野球リーグ(現KBOリーグ)も創設され、次々と新しい球団が産声を上げるなど、自由な新しい時代の到来を感じさせる年だったのです。

そんな1982年に生まれた韓国女性たちは、15歳の時には1997年の通貨危機を経験、IMFによる財閥解体などを目の当たりにしながら、猛烈な受験戦争を潜り抜けて社会に出ます。

韓国版「氷河期世代」

2000年代に入ってから就職した彼女たちを待っていたのは、いわば韓国版「氷河期」。2000年代に入って社会に出た20代の失業率(7%台後半)は、韓国労働市場全体の失業率(4%未満)の中でも突出して高く、すさまじい受験勉強をして社会に出ても仕事がなかなかない…という状況でした。

主人公のキム・ジヨンはこうした時代を潜り抜けて競争に勝ち抜き、キャリアへの階段を上り始めたところで結婚と子育てのために戦線離脱を余儀なくされてしまったのです。

29歳の葛藤も

原作小説が書かれた2011年、1982年生まれのキム・ジヨンは29歳。この微妙な年齢も、ひとつのテーマです。

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日本でも29歳といえば「あとちょっとで30歳」「オバサンになってしまう…」という焦りを感じる人はいるかもしれません。2000年代半ばのメディアも「アラサー」というブームを作ってそういった煽りをするのに一役買っていた気もします。

オンナの人生は30代、40代、50代と自由でたくましく、楽しくなっていくのですが、20代最後の年である29歳を過ごす若い女性としては、焦りが先立ったり、アイデンティティが揺らぐような気がしてしまうかも知れません。

家庭も仕事も…は贅沢?

原作が書かれた2011年から、10年以上も経った2022年でも、私たちは「家庭も仕事も」というダブルのプレッシャーに追われています。母や妻や嫁という役割の責任が重いのは、韓国社会だけではありません。

日本も「良い母親」「ダメ母」というステレオタイプ像が押し付けられ、女性にさまざまな問題の責任転嫁する構造がないとはいえず、同じように生きづらさ、閉塞感を感じている女性はたくさんいます。

氷河期世代、若さを失う焦り、家庭と仕事両立の苦悩…大きかった期待と、手にした現実のはざまで葛藤する女性に、静かな口調で語りかけるような映画「82年生まれ、キム・ジヨン」は、埋もれていた女性の孤独と苦しみを丁寧に解きほぐした作品といえるでしょう。

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この記事の執筆者

Pearl編集部

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