なぜ女は婚活するの④事実婚パートナーという選択肢

なぜ女は婚活するの④事実婚パートナーという選択肢

婚活の大きな理由のひとつに「子供が欲しい」があると思う。反対に、結婚したくない人の中には、「結婚したら子供を産まないといけない気がするから」という理由を挙げる人もいる。どちらのケースも、結婚と子供を産むことを強く結びつけてしまって、結婚や婚活で本当は何をしたいのか、わからなくなっているように思う。

婚活に没入する前に「もしも…」を妄想してみよう

子どもが欲しくて結婚を考えている人は、結婚せずとも子どもが育てられるかもしれない未来を想像してみよう。もし、日本でも女性の賃金が高く自立しやすかったら、子育て中の生活費のためにパートナーをもつ必要はないかもしれない。

各種制度が整って子育てや保育支援が充実しており、精子提供が安全に行われるようになれば、あなたは結婚を選択するだろうか?

女性が自分の子どもを欲しいとき、産むのは自分なのだから、子どもの父親を結婚という枠組みで束縛する必要はないかもしれない。

いろんな「もしも」を考えてみて、あなたが本当に何を望んでいるのかを知ろうとすることが大切だと思う。

国は「結婚しないと子どもが少なくなる!」と恐るかもしれないが、そこで女性の生き方をサポートをするどころか、選択肢を狭めるのであれば、少子化対策こそ子供を減らしているのではないか。

いろんな選択肢があって、それを国が支援するからこそ私たちの幸福度は上がるし、余裕ができてまた「子どもを産みたい」という気持ちが湧いてくる。

「事実婚」も選択肢になりうる

あなたにとって大切な人がいて、そのパートナーと子どもと過ごす未来を望むのであれば、それでいいと思うし、「思っていたよりパートナーは必要ないかも」と考えるのも、またいいと思う。

私の場合は、愛するパートナーとの間に子どもがほしいが、法律婚か事実婚か正直迷っている。「新しい自分になれる気がするので名前を変えたい」という変な理由で法律婚をしたいが、お互いの関係を縛りすぎることへの違和感もある。

実際、私の親は事実婚だが、子どもとして不便な思いをしたことがなかった。当時「親御さん離婚されてるの?」という質問はよくあったが、近年では事実婚という言葉もわりと浸透したようで何も言われない。

子どもを守りたいからといって、必ずしも法律婚をする必要はない。互いに契約書を交わす形でも可能だ。事実婚の場合、第三者への夫婦である証明にもなるそうだ。

法律婚にしろ、事実婚にしろ、契約書を作ることは、互いの義務を確認するいい機会になる。契約書作成の過程で、ともに守りたいことを確認することができるし、どんな共同生活を送るのか具体的にイメージすることもできる。

子供が欲しくないなら、結婚というハコは必要ないかも?

今の時代でも、結婚したら周囲からの「子供はまだ?」というプレッシャーに晒されることは多い。まわりの干渉というのは想像する以上に影響する。それが嫌で婚活しない人もいるんだと思う。

もしあなたが子どもはいらないけど、結婚はしたいと考えているのであれば、周囲にそれを理解してもらうよりも、結婚せずにパートナーと一緒に過ごす方が向いているかもしれない。

そのほうが周囲に「子供は?」としょっちゅう干渉されることも少なく、二人にとって自由度が高いかもしれない。

離婚で仲良くなる家族もいる

離婚して関係が良くなった家族もいる。友人の両親は、友人が成人した後に離婚したが、今でも一緒に食事をとっているそうだ。互いに「結婚」という言葉や制度に縛られている意識が辛かったのだが、離婚することで気楽に関係を築けるようになったと聞いた。

こういう話を聞くと離婚を「バツ」ととらえるのは、今時ナンセンスだとつくづく思う。傷がついたわけではなく、逆に癒されるケースもあるのだから。

婚活ビジネスに踊らされないで

婚活をして悩んでおり、かつ結婚相談所や雑誌のコラムニストなどに相談しようと思っている人は、相手は仕事として相談に乗っている側面を知っていてほしいと思う。

自分のポジショントークに終始したり、手っ取り早く成果を上げたくて、与えるべき選択肢を提示しない人もいる。

「あなたは売れ残っているんだから身の程をわきまえて」などという婚活アドバイザーの言葉は、ありがたい辛口アドバイスなどではなく、呪いの言葉だ。本当に幸せになってほしいと思うのであれば「わきまえて」なんて言葉は出てこない。

雑誌などのメディアでみる婚活相談コラムというのも、筆者の独断と偏見であることが多いと思う。本当であれば、いろんな可能性を提示し、相談者の視野が広くなるアドバイスがされるべきだろう。

もちろん、本当にあなたの幸せを願ってサポートしてくれる人もいるはずなので、一つの考え方として参考になれば嬉しい。

ゆるく、楽しい婚活を続けよう

この連載で何度も言っていることではあるが「結婚する、しない」は自由で、あなたの好きなように生きてほしい。婚活も自分の納得いく形でずっと続けてほしい。あなたは理想が高すぎる、なんてアドバイスは誰にでもできる。そんなことを高飛車に言う“婚活プロ”には「ちゃんと仕事しろ」と言いたい。

個人的には「婚活」という名のもと、いろんな男性と出会うのは、本当に面白いと思う。知らない人と出会って話すことはちょっとストレスだが、毎度気づきがあるのは間違いない。毎回テーマを決めて人と会ってみるのもおすすめだ。

消耗する婚活ではなく、あなたの人生のスパイスと捉えて臨んでほしいと思う。新しい人と出会うたび新しい価値観に触れて、ちょっぴり変わった自分になる、スキルアップした自分になる、と考えるとなんだか楽しくなってこないだろうか。

その中で「この人と一緒になりたい!」と思う人と出会って幸せになれれば最高だろう。

より自分を好きになるために、理想の人生を送るために、ゆるく楽しく楽観的に生きるために、いろんな婚活と結婚が存在することをぜひ知ってほしい。

この記事の執筆者

ハシモトカノン

ハシモトカノン

兵庫県出身ライター。 インドでフィールドワークを行った際、チベット人学生に出会ったことなどをきっかけに根深い問題や社会に埋もれた小さな声を伝える記者という仕事に興味を持ち、大学卒業後、Webディレクター/マーケターとして働く傍ら、ブログやSNSで女性目線で情報を発信し始める。

RECOMMEND

SEARCH