職場恋愛のお作法①【告白編】

職場恋愛のお作法①【告白編】

日本では社内恋愛や社内結婚は「王道の出会い」です。日本人の約3割は職場で、もしくは仕事を通して、結婚相手を見つけています。しかし最近、ちょっと事情が変わってきました。職場恋愛とキャリアを両立するためにはどうしたらいいのか、考えていきます。

社内で好きな人ができた…!

日本人の約3割が職場結婚なのは、長時間勤務のため外で相手を探す暇がない、とも取れます。

かつては社内カップルが長期間にわたって仕事関係を維持することはありませんでした。社内結婚したら女性は「寿退社」することが多かったからです。しかし、近年では結婚しても妊娠しても働き続ける女性が増えています。

長期間にわたってカップルが同じ会社で働くことも多く、女性も長いキャリアを形成しなくてはならない今、社内恋愛は周囲に気を付けて育んだほうが良さそうです。

告白しないほうがいいケース

社内恋愛が仕事上の地雷になりかねない、こちらからは告白しないほうがいい、といったケースには以下が考えられます。

一緒に仕事中のチームメンバーや上司

一緒に仕事をしているチームメンバーや上司には、告白をしないほうが無難です。うまくいかないと気まずいし、うまくいったら「仕事の評価」に私情が入ってしまうからです。周囲に知れ渡ったときの影響の大きさもバカになりません。

さりげなくミスを庇ってもらったりすれば、「あの2人はつきあっているから!」とやっかまれますし、プロジェクト内の重要な仕事を任されたときにも「そりゃ大事な仕事は恋人に回すよね」と勘繰られてしまいます。

取引先(クライアント)

取引先(とくにクライアント)の担当者への告白も、よくよく考えて欲しいところです。取引関係というのは、「会社対会社の関係」になりますので、個人の恋愛関係が絡むのはよくありません。

恋愛関係がうまくいっている間はまだいいのですが、ケンカをしたり、どちらかが別れたいといった場合などにビジネスに響いてくる可能性があります。その責任を取れますか…?

取引先(業者さん)

クライアントの担当者がダメなら、業者さんなど、自分が発注する立場ならいいの?…これも難しいところです。この場合、こちらの立場が強いため、相手は好きではないのに関係を迫られたと思う可能性があります。

付き合い始めたときには納得ずくでも、別れがこじれたときに腹いせに「関係を強いられた」などと言い出されたらアウトです。

既婚者

ここのところ、日本では不倫に対するバッシングが激しく、不倫関係がバレたら会社で居場所がなくなる可能性があります。誰にも言わないでね、と打ち明けた秘密があっという間にそこかしこで共有されてしまうことは多いのです。

その会社で長く働きたいなら、既婚者へ自分から告白するのはやめておきましょう。

社内にすでに彼女がいる

社内で略奪愛はやめておいたほうがいいのは、わかりますよね?「略奪愛した」と言われると、その後の仕事がとっても大変になりますし、何よりも好きな人に「二股男」の汚名を着せることになります。日本では不倫に厳しいですが、「二股」にも厳しいです…。

会社に社内恋愛禁止のルールがある

外資系企業などで社内恋愛禁止の社則がある場合には、これに反するとまずいことになります。明文化されている場合はまだわかりやすいのですが、暗黙のルールでダメになっている場合もあります。入社後に社内カップルの噂をまったく耳にしない、という場合には気を付けてください。

仕事と恋愛、どうしても一緒になるよね…

真面目に働いてがんばっているほど、会社の中で過ごす時間は長くなりますし、社内の人との付き合いも深まりがちです。どうしても社内で恋に落ちてしまうのは仕方がありません…こういう場合、どうしたらいいのでしょうか?

告白タイミングを考える

一緒に働いている上司やチームメンバー、取引中の担当者、全員をあきらめる必要はありません。仕事の関係は続いても数年程度。配置転換があったり、プロジェクトが終わったりしたときに告白のタイミングがやってきます。

仮に周りにバレても筋が通っていますので、「あぁ、我慢してちゃんとタイミング待ってたのか…!」と理解してもらえる可能性が高いです。

職場恋愛では「告白」より「脈あり」を使い倒す!

職場恋愛で告白してしまうのは、いきなり真剣試合に出るようなもの。告白に失敗すれば、傷を負います。キャリアにも影響がでかねません。それよりも「脈あり」を使いこなしましょう。

「脈あり」は何となく相手にも好意が伝わりますが、あくまで「脈あり」なので、失敗してもそれほどの深手を負いません。

次回は職場恋愛で便利な「脈あり」について、みていきます。



この記事の執筆者

林 晶

林 晶

人材紹介会社でキャリアコンサルタントとして数百名の仕事の悩みを聞いた経験を持つ。子育てを経てキャリアライターに。得意なライティング分野は、ベンチャー業界、不動産投資、外資系の働き方、子育てとキャリアなど。趣味は自転車で神楽坂と谷根千をブラつくこと。

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