タロットカード「大アルカナ」全22枚の意味と違いを解説
タロットカードには、22枚の大アルカナ(メジャーアルカナ)カードと、56枚の小アルカナ(マイナーアルカナ)カードがあります。この記事では大アルカナカードの意味とリーディングを、カードごとの意味の違いや、それぞれの相関関係と照らし合わせてご紹介します。
大アルカナ全22枚の順番は2種類
大アルカナカード22枚の順番は2種類あります。フランスのマルセイユ地方で利用された「マルセイユ版」の並べ方と、19世紀末イギリスで出された「ウェイト版(ライダー版)」が採用している並べ方です。
マルセイユ版の順番
0: 愚者、1: 魔術師、2: 女教皇、3: 女帝、4: 皇帝、5: 教皇、6: 恋人、7: 戦車、8: 正義、9: 隠者、10: 運命の輪、11: 力、12: 吊し人、13: 死、14: 節制、15: 悪魔、16: 塔、17: 星、18: 月、19: 太陽、20: 審判、21: 世界
ウェイト版の順番
ウェイト版では8番と11番が入れ替わります。これはタロットカードと占星術を関連付けたためとされます。
0: 愚者~7: 戦車まではマルセイユ版と同じ。8: 力、9: 隠者、10: 運命の輪、11: 正義、12: 吊るされた男以降は~21: 世界まで、マルセイユ版と同じ。
大アルカナ全22枚の基本的な意味
大アルカナカード22枚の基本的な意味を、ウェイト版の並べ方で見ていきましょう。ウェイト版はさまざまなバージョンの中でも、もっとも利用されているタロットカードのひとつです。
0: 愚者(The Fool)の意味
タロットカードの大アルカナ「愚者」は可能性、スタートなどを意味します。また、状況が急転直下で変化するといった暗示となります。
タロットカード「愚者」キーワード
タロットカードの大アルカナ「愚者」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- やる気に満ちている
- 新たな始まりへの情熱
- 冒険やチャレンジ
- 向こう見ずのやる気だけ
逆位置
- やたらと動くが計画性がない
- 責任感がない
- 考えすぎるあまり動き出せない
- 周囲の忠告を聞かない
1: 魔術師(The Magician)の意味
タロットカードの大アルカナ「魔術師」は未来、未来を作り出す創造力などを意味します。
タロットカード「魔術師」キーワード
タロットカードの大アルカナ「魔術師」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 理想の未来を作っていく力
- 状況を変えていくイニシアティブ
- 理想の未来を作っていく
- 希望や理想の実現
逆位置
- 環境や実力が伴わず、未来が作れない
- 力不足、準備不足
- 行動力が足りない
- 知識不足
2: 女教皇(High Priestess)の意味
タロットカードの大アルカナ「女教皇」は知恵、神秘性、内省などを意味します。
タロットカード「女教皇」キーワード
タロットカードの大アルカナ「女教皇」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 知的で冷静
- 行動よりも内なる思考
- 内面の感情を重視せよ
- プラトニックな恋愛
逆位置
- 感情的でヒステリック
- プライドが高い
- 神経質になりすぎる
- 不感症
3: 女帝(The Empress)の意味
タロットカードの大アルカナ「女帝」は愛情、繁栄、母性などを意味します。
タロットカード「女帝」キーワード
タロットカードの大アルカナ「女帝」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 母性、妊娠
- 愛情面で満たされている
- 物質的に満たされている
- 愛情深い人物
逆位置
- わがままな人物
- 強欲でいくらあっても満たされない
- 性的快楽に溺れてしまう
- 過食と肥満
「女教皇」と「女帝」の違い
タロットカード2番目のカード「女教皇」と、3番目のカード「女帝」の違いはなんでしょうか?
「女教皇」も「女帝」も指導的な立場の女性ではありながら、その役割が違います。
- 「女教皇」…精神性に生きる処女として描かれており、いわば聖職者であり研究者
- 「女帝」…現実社会に君臨し、子孫繁栄をもたらす、肉体を伴った存在
相関関係とリーディングケース
インターネットゲームで知り合った男性を好きになってしまったAさん。彼は既婚者のようですが、毎日同じ時間にAさんとチャットして「彼氏的な存在」になっていました。
彼が自分をどう思っているか占うと「女教皇」が出る頻度がとても高く、反対に、奥さんをどう思っているか占ってみたところ、ほとんど「女帝」しか出ません。
どうやら彼はゲームの知識が豊富なAさんに好意を抱いており、チャットを「心のオアシス」としながらも、現実的には心身ともに奥さんに頼っている、というリーディング結果だったのです。
4: 皇帝(The Emperor)の意味
タロットカードの大アルカナ「皇帝」は権威、権力、成功などを意味します。
タロットカード「皇帝」キーワード
タロットカードの大アルカナ「皇帝」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 頼り甲斐のある人物
- 社会的地位や権力のある人物
- 信頼できる人物
- エネルギッシュな人物
- 年上の男性
逆位置
- ワンマンな人物
- 自己中心的な振る舞い
- 気性が激しい
- 自分勝手で横柄
5: 教皇(The Hierophant)の意味
タロットカードの大アルカナ「教皇」は社会的秩序、法律や大義名分、先達の手助けを意味します。
タロットカード「教皇」キーワード
タロットカードの大アルカナ「教皇」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 指導者、頼り甲斐のある人物
- 先人、その道のプロ
- 社会的ルールを守ること
- 第三者の助けが必要
- 後ろ指をさされない正当な関係
逆位置
- 社会的ルールを重視するあまり動けない
- 周囲の意見を聞き入れない頑固な気持ち
- 堅苦しいモラルやルールに縛られたくない
- 自由奔放に振る舞いたい
「皇帝」と「教皇」の違い
タロットカード4番目のカード「皇帝」と、3番目のカード「教皇」の違いはなんでしょうか?
「皇帝」も「教皇」も、先ほどの「女帝と女教皇」のような相関関係にあり、その役割も違います。
- 「皇帝」…現実世界を統治する存在。戦闘を辞さない姿勢と圧倒的な権力。ものごとを行う主体
- 「教皇」…精神世界へと人々を導く存在。権威と秩序、威厳とバランス。アドバイザリー的な意味合いも強い
相関関係とリーディングケース
結婚を考えていたあるカップルが、結婚のタイミングについて占ったところ、この結婚の障害として「教皇」が、そして未来への解決策として「皇帝」が出ました。
「教皇」は社会的な秩序やルールを示すカードです。
結婚式は、案の定、親族の考え方の違いで調整が難航。そのときに頼りになったのは新郎本人のはっきりとした意思表示とリーダーシップでした。
古い慣習や体面にこだわる親族に「今はそういう時代ではないし、自分たちはこういうふうにしたい」ときちんと向き合う姿勢を示し、場合によっては相手を説き伏せ、うるさい親族をまとめあげたのです。
6: 恋人(The Lovers)の意味
タロットカードの大アルカナ「恋人」は恋愛運をあらわすだけでなく、人生などの選択を迫られていることも意味します。
タロットカード「恋人」キーワード
タロットカードの大アルカナ「恋人」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 愛の芽生え
- 深い愛と絆で結びついている2人
- 結婚するカップル
- 性的な魅力がある
- 本音をさらけ出せる相手
逆位置
- 一緒にいることによって羽目を外す
- 身体だけ、遊びだけの関係
- 喧嘩ばかり、互いを思いやれない
- 浮気、不倫、裏切り、愛情関係の破綻
- 気が合わない2人
7: 戦車(The Chariot)の意味
タロットカードの大アルカナ「戦車」は、勝利、前進、衝動、征服、凱旋などを意味します。
タロットカード「戦車」キーワード
タロットカードの大アルカナ「戦車」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 勝利、凱旋
- まっすぐな愛
- 前進
- 誠実な気持ち
- 試練を乗り越え成功する
逆位置
- 挫折
- 空回り
- 暴走、自暴自棄
- トラブル
- 成果が出ない
8: 力(The Strength)の意味
タロットカードの大アルカナ「力」は精神力や忍耐力などを意味します。
タロットカード「力」キーワード
タロットカードの大アルカナ「力」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- お互い歩み寄り理解する
- 相手を認め、相手の立場に立つ
- 忍耐力、精神力
- 柔よく剛を制す
逆位置
- 相手と合わせられない
- 力に任せてなりふり構わず行動する
- 自分のことしか考えられない
- 忍耐力の欠如、余裕がない
「戦車」と「力」の違い
タロットカード7番目のカード「戦車」も、8番目のカード「力」もパワーやエネルギーを秘めたカードですが、違いはなんでしょうか?
この2つの力の違いは、いわば「北風と太陽」のイメージといえるかも知れません。
- 「戦車」…攻める、勝ち取るという、外側からの力。
- 「力」…抑え込み、納得させるという、内側からの力。
相関関係とリーディングケース
事情により、泣く泣く恋人との別れを決めたBさん。しばらくは復縁を占うたびに「戦車」のカードが出ていました。復縁のカードとしては挑戦的でアグレッシブといえます。
数年の年月が経ち、彼のことを占うと「力」が出てくるように。思い切って連絡を取ってみると、彼の方も良い感情を持ち続けており、再会をたいへん喜んでくれたそうです。
別れを決めたばかりの時は、納得がいかず、運命への怒りがありました。復縁への衝動も強かったため、戦車が出ていたようですが、じっとそれに耐えて、お互いの良いところだけを思い出せるような良い関係になったようです。
9: 隠者(The Hermit)の意味
タロットカードの大アルカナ「隠者」は内省、洞察などを意味します。また、長い時間をかけての探索や見守る姿勢も表します。
タロットカード「隠者」キーワード
タロットカードの大アルカナ「隠者」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 自身の内側と向き合う
- 相手の内面を見る
- 物事の本質をみる
- 慎重に行動すべき時
- 時間がかかる、長い付き合い
逆位置
- 自身の殻に閉じこもってしまう
- 社会生活から遠ざかる
- 細かすぎて神経質な性質
- 相手になじめない
- 周りと上手く交流できない
10: 運命の輪(The Wheel of Fortune)の意味
タロットカードの大アルカナ「運命の輪」は運命、変化、タイミング、あるサイクルの始まりや終わりなどを意味します。
タロットカード「運命の輪」キーワード
タロットカードの大アルカナ「運命の輪」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 運命の時、運命の出会い
- 今が絶好のタイミング
- 奇跡的な出来事が起こる
- 良くも悪くも変化の時
- 物事がとんとん拍子に進む
逆位置
- 今はタイミングが合わない
- チャンスを逃す
- 今までの状況が続く
- 運気の波に乗れない
- 不運、失敗
「隠者」と「運命の輪」の違い
タロットの9番目のカード「隠者」と10番目のカード「運命の輪」は、どちらも時間の経過を表すカードですが、その意味合いは大きく違います。
- 「隠者」…いつ終わるとも知れない時間を歩み続ける
- 「運命の輪」…時間の区切りやステージの変化、変化が起きるタイミングを示す
相関関係とリーディングケース
長いこと同じ職場で過ごしてきたCさん。転職の誘いを受けて迷ったあげくタロット占いを試してみました。出てきたカードは「運命の輪」。まさに、環境の大きな変化を表すカードでした。
思い切って転職を考え始めたCさんでしたが、同僚や周囲との関係を占ったら「隠者」が出たため、このことはギリギリまで周囲に黙っていることにしたそうです。
驚いたことに、転職を切り出す直前のタイミングで、大きな抜擢と昇進が。こうして考えると、「運命の輪」は昇進による大きなステージアップの前兆だったのかもしれません。
11: 正義(The Justice)の意味
タロットカードの大アルカナ「正義」は公平さ、正義、バランスの取れた関係などを意味します。
タロットカード「正義」キーワード
タロットカードの大アルカナ「正義」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 公平である、判断力がある
- バランスが取れている
- 正義感が強い、誠実である
- 裁判沙汰を表す場合も
逆位置
- 思い込みや決め付け
- 不釣り合い
- 感情のもつれ、関係のもつれ
- バランスが取れず不安定な様子
- 感情的になり理性的に判断できない
12: 吊るされた男(The Hanged Man)の意味
タロットカードの大アルカナ「吊るされた男」は犠牲、忍耐、膠着状態などを意味します。
タロットカード「吊るされた男」キーワード
タロットカードの大アルカナ「吊るされた男」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 身動きができない状態、何かに縛られている様子
- 自分では状況がコントロールできない
- 出すぎず流れに身を任せるべき時
- 物事の見方を180度変えるとよい
- 自己犠牲と忍耐の強い思い
- ここを動かないという意志の現れ
逆位置
- 縛っていたものがなくなり、ようやく動き出せる
- 流れに身を任せるよりも自分で行動すべき時期
- 物事を真っ直ぐに見つめられる
- 深く考えずに行動してしまう
- 自分の行動に責任が負えない人
- 骨折り損のくたびれ儲け
「正義」と「吊るされた男」の関係
タロットの11番目のカード「正義」と12番目のカード「吊るされた男」は、裁く者と裁かれる者、という正反対の関係となっています。
- 「正義」…正義の剣を持ち、裁きの決断をする立場
- 「吊るされた男」…木に吊るされ、裁かれる受け身の立場
相関関係とリーディングケース
長らくこっそりと不倫関係を続けていたカップルが、将来を占ってみたところ、「吊るされた男」が出ました。これはどこにも行きようがない、宙ぶらりんの状態を表します。
解決策として提示されたのは「正義」のカード。自分たちの関係をどうするか、決断するように促すようでした。
結局、女性の側が「どこに行っても後ろ指を指されない、正々堂々とした関係」を求め、別れを切り出したのです。
13: 死神(The Death)の意味
タロットカードの大アルカナ「死神」は終焉、転換期、新たなパラダイムの到来などを意味します。
タロットカード「死神」キーワード
タロットカードの大アルカナ「死神」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 物事の終わりと新たな始まり
- 新しい時代の到来
- 避けられない終焉
- 離婚や破産
- 病気
逆位置
- 物事の延期
- 変化しない状況
- 変わりばえのしない様子
- どうにも終わらせられないこと
14: 節制(The Temperance)の意味
タロットカードの大アルカナ「節制」は調和、節度、バランスなどを意味します。
タロットカード「節制」キーワード
タロットカードの大アルカナ「節制」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- バランスが取れている
- 調和がとれている
- 節度を大事にする
- 自制心を持つ
- 心の結びつき
逆位置
- 節度がない、無駄遣い
- 心身のバランスの崩れ
- 周囲と調和できずわがままに振る舞う
- 妥協できない、分かり合えない
15: 悪魔(The Devil)の意味
タロットカードの大アルカナ「悪魔」は誘惑や堕落などを意味します。
タロットカード「悪魔」キーワード
タロットカードの大アルカナ「悪魔」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 誘惑
- 悪い習慣、悪い人間関係
- 堕落した生活
- 快楽に溺れ抜けだせない
- 騙されている
- 腐れ縁
逆位置
- 誘惑を断る
- 悪い習慣や人間関係からの脱出
- 悪い状態の立て直し
- 不正を見抜く
- 腐れ縁を断ち切れる
16: 塔(The Tower)の意味
タロットカードの大アルカナ「塔」は失敗、崩壊、トラブルなどを意味します。
タロットカード「塔」キーワード
タロットカードの大アルカナ「塔」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 失敗、崩壊、困難な状況
- 災害、火災
- トラブル、喧嘩
- 浮気、破談、別れ
- 困難から重大な気づきを得る
逆位置
- ささいな喧嘩、衝突
- トラブルからの脱出
- 突然の変化や解放
- 破壊からの再生
「悪魔」と「塔」の違い
タロットの15番目のカード「悪魔」と16番目のカード「塔」は、どちらもショッキングなカードですが、その意味合いはかなり異なります。
- 「悪魔」…身から出た錆や、何かに付け込まれた不幸
- 「塔」…降ってわいた災難。誰のせいというわけでもなく、ただただ突然おそう運命
相関関係とリーディングケース
今年は良いことがありますように、と新年の占いをしてみたところ、結果は「塔」。残念なことにその年は自然災害が多かったのです。
災害の回復について、再度占いをしてみたところ、次に出たのは「悪魔」のカード。天災に続いて思いがけない人災が起き、長く影響が出たそうです。
17: 星(The Star)の意味
タロットカードの大アルカナ「星」は希望や未来、湧き出るエネルギーなどを意味します。
タロットカード「星」キーワード
タロットカードの大アルカナ「星」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 未来への希望
- 憧れ、生きがい
- 奇跡
- エネルギーの再生
逆位置
- 未来に希望が持てない
- 悲観的な気持ち
- 幻滅する状況
- 再生できない
- 窮屈な状況
18: 月(The Moon)の意味
タロットカードの大アルカナ「月」は不安や迷いなどを意味します。
タロットカード「月」キーワード
タロットカードの大アルカナ「月」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 不安、迷い、困惑
- 将来への漠然とした恐れ
- 方向を見失っている
- 誤解や行き違い
- 間違った情報
逆位置
- 不安や迷いからの脱出
- 先の見通しがみえてくる
- 状況がつかめる
- 真実が浮き彫りになる
「星」と「月」の違い
タロットの17番目のカード「星」と18番目のカード「月」は、どちらも空にある美しいシンボルですが、同じ時期に同じ場所に現れる星と、毎日のように姿も軌道も変える月では、その意味合いはかなり異なります。
- 「星」…昔から西洋では「希望、約束」を表すシンボル
- 「月」…昔から西洋では不安定さ、あてにならない約束や夢を表すシンボル
相関関係とリーディングケース
長いこと会うことがままならなかった遠距離恋愛のカップル。しかし、相手の気持ちを占うたびに「星」のカードが出ることが多く、お互いの信頼は揺らいでいないと感じていたそうです。
しかし、あるタイミングから「月」のカードがたびたび出るように…。これはまずい、と無理をしてでも会いに行ったところ、身近に気になる異性がいるとのことでした。
心の迷いや、将来への不安が「月」のカードとして出ていたのかもしれません。
19: 太陽(The Sun)の意味
タロットカードの大アルカナ「太陽」はエネルギーや未来、若さなどを意味します。
タロットカード「太陽」キーワード
タロットカードの大アルカナ「太陽」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 明るい気持ち、解放的な気分
- 希望、楽観主義、恐れを知らない
- ポジティブなエネルギー、活気に満ちた様子
- 健全な関係、結婚
- 約束された未来
- リーダーシップ
逆位置
- 未来が見えない状態
- 傲慢さ、わがまま
- ネガティブな気持ち
- 不健全な関係
- 見通しが立たない
- 活気がない様子
- 権威失墜
20: 審判(The Judgement)の意味
タロットカードの大アルカナ「審判」は復活、回復、再生などを意味します。
タロットカード「審判」キーワード
タロットカードの大アルカナ「審判」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 復活、回復、再生
- 苦しい状況からの救済
- 決断の時
- 生まれ変わる時
- 良い知らせ
- 最後の審判
逆位置
- 苦しい状況から抜け出せない
- 報われない気持ち
- 復活はしない
- よくない知らせ
- 最終判断を棚上げする
21: 世界(The World)の意味
タロットカードの大アルカナ「世界」は完成、完結、成就を意味します。
タロットカード「世界」キーワード
タロットカードの大アルカナ「世界」のキーワードは、正位置と逆位置(逆カード)で以下のようになります。
正位置
- 希望が叶い成功する、勝利
- 達成、完成、物事の集大成
- 全てがうまくいく様子
- 調和した状態、結婚
- 始まり、誕生
逆位置
- 未完成のまま
- はじめられない又は達成できない
- うまくいかない、敗北
- 周囲の協力が得られない、不調和
「愚者」から「世界」への流れ
タロットの1番目のカード「愚者」から22番目のカード「世界」への流れはひと言でいうなら、「無から生まれた何かが完成するまで」だといえるでしょう。
- 「愚者」…ほとんど手ぶら、明日の保証もない放浪の姿
- 「世界」…プロセスを経て完成し、完全に守られた姿
相関関係とリーディングケース
コロナが流行し始めたときにタロットで占ってみたところ、結果は「愚者」。当時は「大したことなく、すぐに収まる」という意味かと思いきや、今となって考えれば「未知の領域に踏み出す人類」を表していたとしか思えません。
早くワクチンが全世界に行き渡り、人類がコロナを恐れずに済むようになれば、きっと「世界」が出るのではないかと考えています。なぜなら「世界」のカードは「その世界の中で生きる」ことを意味するからです。1日も早く、その日が来ますように。
この記事の執筆者
タロット占いは中世から伝わるタロットカードを使います。大アルカナは22枚、小アルカナは14枚のスート(セット)が「ワンド」「ペンタクル」「ソード」「カップ」それぞれ4種類あり、全部で56枚です。占い師のインスピレーションが大切な占いです。